2009 Fiscal Year Annual Research Report
学齢期にある広汎性発達障害児とその母親が体験している困難と心理的支援
Project/Area Number |
21592934
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Research Institution | University of KinDAI Himeji |
Principal Investigator |
松岡 純子 University of KinDAI Himeji, 看護学部, 講師 (40375621)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
玉木 敦子 近大姫路大学, 看護学部, 教授 (90271478)
初田 真人 近大姫路大学, 看護学部, 助教 (70512656)
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Keywords | 広汎性発達障害 / 学齢期 / 母親 / 困難 / 心理的支援 / 精神看護 |
Research Abstract |
平成21年度は、学齢期にある広汎性発達障害児とその母親の体験している困難、実際受けている心理的支援および必要としている心理的支援について明らかにし、心理的支援モデル開発のための基礎的データを得る事を目的として取り組んだ。 まず小児科や児童精神科などの専門機関において広汎性発達障害と診断を受けた学齢期にある子供をもつ母親3名を対象とし、半構成的インタビュー法を用いて、体験している困難と必要とする心理的支援についてインタビューを行った。インタビューデータは逐語録におこし、一つのまとまりをもった意味で区切り、「学齢期にある広汎性発達障害児をもつ母親が体験している困難、実際に受けているあるいは必要とするサポートは何か」に留意し、コードを作成した。事例毎に意味内容の類似性に基づいてコードを分類し、内容を表すコードを付けた。このカテゴリー化を繰り返し、サブカテゴリーを生成する。3事例のサブカテゴリーの共通点と相違点を比較し、カテゴリーを生成した。得られた結果について、研究参加者に示し意見を求め、さらに広汎性発達障害児の教育や支援に精通する専門家に意見を求めた。研究参加者や専門家から得られた意見に基づいて結果を修正し、研究の厳密性を高めた。 次に小児科や児童精神科などの専門機関において広汎性発達障害と診断を受けた学齢期にある子供と定期的に関わり、安心して共に過ごせる関係を形成した上で、子供の体験している困難や必要とする心理的支援についての情報収集を、参加観察及びインフォーマルインタビューによって実施した。子供との関係作りにじっくりと時間をかける必要があったため、分析はこれから取り組む予定である。 平成21年度の研究成果により、学齢期にある広汎性発達障害児とその母親への心理的支援モデル開発のための基礎的データを得ることができた。
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