2011 Fiscal Year Annual Research Report
学齢期にある広汎性発達障害児とその母親への心理的支援モデルの開発
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21592934
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Research Institution | University of KinDAI Himeji |
Principal Investigator |
松岡 純子 近大姫路大学, 看護学部, 講師 (40375621)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
玉木 敦子 甲南女子大学, 看護リハビリテーション学部, 教授 (90271478)
初田 真人 近大姫路大学, 看護学部, 助教 (70512656)
西池 絵衣子 近大姫路大学, 看護学部, 助教 (90559527)
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Keywords | 広汎性発達障害 / 学齢期 / 母親 / 看護援助モデル / 精神看護 |
Research Abstract |
平成23年度は、二つの研究を実施し、学齢期の広汎性発達障害児とその母親への看護援助モデル案の修正と実践のための準備を行った。 一つ目の研究は、広汎性発達障害児の体験する困難に関する母親の認知を明らかにすることを目的として行った。広汎性発達障害児をもつ母親10名に半構成的インタビューを実施し、得られたデータを質的記述的に分析した。その結果、母親は子どもが困難を言語化できないために、子どもが体験している困難がわからないと感じており、特に子どもと離れて過ごす時間が増える学齢期において不安が高まることが明らかになった。 二つ目の研究は、学齢期にある広汎性発達障害児の理解を深め、関係構築及び効果的な援助方法を検討することを目的として行った。家庭を訪問し、子どもと勉強や遊びを通して1回約1時間程度の関わりをもち、訪問時の子どもと研究者の言動を記録したビデオ及びフィールドノートの記録を分析した。その結果、訪問を重ね、子どもの個性や興味に合わせた関わりを工夫することによって、子どもの笑顔や発語や研究者とのアイコンタクトが増え、活動に集中して取り組み、身体的な距離が近くなる等の変化が起こっていた。また母親は、研究者の訪問によって、心配ごとを話す機会及び子どものできることや成長・発達を共に確認する機会をもつことができ、心理的安定を得ていた。 今年度に実施した研究の意義は、子どものストレングスに注目し、母親と子どもを一組の援助対象として捉えて援助を提供することの大切さが明らかになり、看護モデル開発のための示唆が得られたことである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
これまでの研究結果と文献検討から、今年度までに、学齢期にある広汎性発達障害児とその母親への看護援助モデルの開発について、子どもと母親を一組の対象と捉え、またストレングス概念に基づいた看護援助モデル案を考案することができた。来年度は看護モデルに基づいた看護援助の実践を行い、質的に分析してモデルを精錬する予定であり、おおむね計画通りに順調に進んでいると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
来年度は、学齢期にある広汎性発達障害児とその母親3組程度を対象として、考案した看護援助モデル案に基づいた看護援助を実施し、実施した看護援助を質的に分析して、看護援助モデルを精錬する予定である。
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Research Products
(2 results)