2009 Fiscal Year Annual Research Report
超高精細動画を使った皆既日食の全周デジタルミュージアム
Project/Area Number |
21601003
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Research Institution | Wakayama University |
Principal Investigator |
尾久土 正己 Wakayama University, 観光学部, 教授 (90362855)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉住 千亜紀 和歌山大学, 観光学部, 研究支援員 (70516442)
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Keywords | デジタルミュージアム / ドーム映像 |
Research Abstract |
本研究の目的の半分は、2009年7月22日の皆既日食を4Kの超高精細の全天動画で撮影記録するだけでなく、遠隔地のドームシアターでリアルタイムに投影することである。我々は奄美大島に観測地を用意し、本州の4箇所のドームシアターとの間の広帯域ネットワークを用意し、撮影、記録、中継、投影に成功した。天候は薄曇りであったためコロナやダイヤモンドリングを撮影することはできなかったが、月の影(本影錐)が西から東に上空を通り抜けていく様子を撮影することに成功した。ドームシアター内にいた被験者は、これまで観測地でしか体験することができなかった本影錐の中に入る感覚を体験することができた。また、多くの被験者が高い臨場感を感じており「まるで現地にいるような感じがした」とアンケートの自由記述欄に回答していた。日食後は、録画映像を元に、より現地の状況に近い明るさやコントラストに編集加工した全天コンテンツを制作し、多くのイベントで市民に公開した。その結果、多くの被験者がそれまで持っていた皆既日食の概念を変えるなど、新しい日食映像を作ることに成功した。2010年7月11日には、南太平洋で再び皆既日食が起こるため、観測地の選定や機材の調達などを行っており、観測地は計画当初はイースター島であったが、より晴天率の高いフランス領ポリネシアのHAO環礁を候補地として現地の情報収集を行った。また、記録映像からより適切な露出条件などを求め、夕景などの撮影を通じて、晴天時での皆既日食の撮影に向けて試験撮影を続けている。また、日食以外のコンテンツとしてバルーンを使った成層圏からの全天映像の撮影にも挑戦している。
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[Presentation] デジタルドームシアターで体感する高度30km-バルーンから見る地球-2009
Author(s)
吉住千亜紀, 尾久土正己, 秋山演亮, 佐藤奈穂子, 橋本樹明, 吉光徹雄, 稲富裕光, 坂井真一郎, 丸祐介, 福家英之, 澤井秀次郎
Organizer
第53回宇宙科学技術連合講演会
Place of Presentation
京都大学
Year and Date
2009-09-11