2011 Fiscal Year Annual Research Report
博物館の展示・研究に資するデジタルコンテンツの簡便な作成技法に関する研究
Project/Area Number |
21601007
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Research Institution | National Museum of Japanese History |
Principal Investigator |
鈴木 卓治 国立歴史民俗博物館, 研究部, 准教授 (70270402)
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Keywords | 博物館情報システム / デジタルコンテンツ / オーサリング |
Research Abstract |
本研究の達成目標として掲げた4つの目標のうち,目標3「実際に開発支援ソフトウェアを開発し,第3展示室の情報コンテンツをそのままテストデータに用いることによって,大規模情報コンテンツの作成に耐えうることを実証的に確かめること」および目標4「開発したソフトウェアをライセンスフリーとし,利用を希望する人に広く提供すること」の実施を鋭意すすめた.企画展示等で使用する電子コンテンツの作成過程に開発中のシステムを適用する形で,システムの開発と改良を逐次的にすすめていった. 平成23年度は,本館で開催された企画展示のうち「侯爵家のアルバム」(平成23年3月1日~5月8日),「風景の記録」(平成23年11月8日~平成24年1月15日),および「洛中洛外図屏風と風俗画」(平成24年3月27日~5月6日)の電子コンテンツの作成に参画した.また他館行事への協力として,カナダ文明博物館で開催された「JAPAN: Tradition. Innovation.」(平成23年5月20日~10月10日),ならびに韓国国立中央博物館で開催された「文字で分かる古代人の暮らし」(平成23年10月5日~11月27日)に電子コンテンツを出展した.このほかにも依頼を受けていくつかの研究機関に供与する電子コンテンツの作成に従事した. 残念ながら配布可能な形にシステムをまとめられていないため,外部の専門家による評価を実施することはできていないが,これからの電子コンテンツの作成を支援するシステムの骨格はほぼ整い,今後の業務を通じてシステムの熟成ならびに汎用化(外部に配布可能なシステムへまとめあげること)に磨きをかけていきたい. また,本研究活動の間接的な効果として,平成24年度末にリニューアルオープン予定の第4展示室における電子コンテンツ提供システムの設計ならびにコンテンツ作成の業務について,本研究の知見を活かしてより質の高い仕事を行うことができたことを特に記したい.
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