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2012 Fiscal Year Annual Research Report

美術を通してアフリカはどう語られているか―ビエンナーレと美術館の力学の研究

Research Project

Project/Area Number 21601009
Research InstitutionRikkyo University

Principal Investigator

川口 幸也  立教大学, 文学部, 教授 (30370141)

Project Period (FY) 2009-04-01 – 2013-03-31
Keywordsアフリカ / 美術 / 表象 / 権力関係 / 美術館 / 博物館
Research Abstract

5月に第10回ダカール・ビエンナーレを調査した。従来同様、市内中心部の二会場を中心に行われた。インスタレーションと写真の作品が多いのは近年の傾向だ。今回は、南アフリカやアルジェリアなどから計3人のキュレーターを択んだために、セネガルと南アフリカ、そして北アフリカのアーティストが目立った。地域的な偏りという課題は残るが、ダカールはいまやアフリカがアートを通して自己を語る場として不動の拠点となっている。
8月には、ドイツを中心にヨーロッパの美術展と博物館、美術館を調査した。とくにドイツでは、現代美術の祭典として知られるドクメンタ13を調査した。ここにもアフリカのアーティストが招かれていたが、計3人、しかもそのうち1人は南アフリカの白人であり、総体的にはアフリカの存在は圧倒的に小さかった。
また2月から3月にかけて、マダガスカル、英、独、仏を調査した。マダガスカルは、アフリカでは珍しく国立の美術学校がない国である。だが、少数ではあるが独学でインスタレーションや写真を表現手段とするアーティストが存在する。ただ、彼らには海外へとつながる回路がない。発表の場が限られてしまっているのである。さらに8月に続いて、ドイツを中心にヨーロッパの美術館と博物館を調べたが、近現代美術館として名高いパリのポンピドゥ・センターでは、常設展示の入り口部分にナイジェリアのエル・アナツイの作品が展示されていた。とはいえ、全体として見れば、アフリカの同時代美術は、美術館よりも博物館、それも民族博物館に展示されていることの方が多い。この点は、アフリカの同時代美術が置かれている位置、また美術という制度を考えるうえできわめて重要であり、今後さらに調査して考察を深めていきたい。以上の調査にもとづき、論文「場の政治学―アフリカの同時代美術はどこに展示されてきたか」をまとめた。さらに現在印刷中の論文が複数ある。

Current Status of Research Progress
Reason

24年度が最終年度であるため、記入しない。

Strategy for Future Research Activity

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • Research Products

    (4 results)

All 2013 2012

All Journal Article (2 results) Book (2 results)

  • [Journal Article] 場の政治学―アフリカの同時代美術はどこに展示されてきたか2012

    • Author(s)
      川口幸也
    • Journal Title

      MOUSEION

      Volume: 58 Pages: 1-18

  • [Journal Article] “Contemporary African Art and the Museum: A Roundtable,”2012

    • Author(s)
      Yukiya Kawaguchi (et al)
    • Journal Title

      Nka: Journal of Contemporary African Art

      Volume: 31 Pages: 46-111

  • [Book] 芸術教養シリーズ8 近現代の芸術史(造形篇II)──アジア・アフリカと新しい潮流2013

    • Author(s)
      林洋子
    • Total Pages
      未定
    • Publisher
      京都造形芸術大学 東北芸術工科大学 出版局 藝術学舎
  • [Book] マリを知るための60章(仮)2013

    • Author(s)
      竹沢尚一郎
    • Total Pages
      未定
    • Publisher
      明石書店

URL: 

Published: 2014-07-24  

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