2009 Fiscal Year Annual Research Report
ニッチー造血幹細胞間におけるG蛋白質共役型受容体TM7XN1の機能解析
Project/Area Number |
21602005
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Research Institution | Kansai Medical University |
Principal Investigator |
長谷 真 Kansai Medical University, 医学部, 助教 (50425203)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 豊 関西医科大学, 医学部, 講師 (80425066)
荒木 聡彦 名古屋大学, 理学(系)研究科(研究院), 講師 (80242808)
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Keywords | 幹細胞 / 細胞内情報伝達系 / G蛋白質共役型受容体 / 細胞接着 |
Research Abstract |
造血幹細胞(HSC)は最も早くから研究が行われ、現在では造血組織の再生医療(骨髄移植)に利用されている。しかしながら、移植に使用されている細胞は実際には幹細胞を含む多種多様な細胞群であり、いまだヒトHSC本体の詳細は明らかにされていない。又、移植時のHSCの骨髄ニッチ環境との相互依存のメカニズムについてもほとんどわかっておらず、これらの解明はHSCの骨髄への遊走や生着(ホーミング)能を高め、より安全で効率的な骨髄移植を発展させるために非常に重要であると考えられる。ホーミングメカニズムの主要因子としてはCXCL12(SDF-1)とその受容体であるCXCR4の関与が報告されているが、細胞遊走をin vitroで再現したトランスウェル遊走試験においてSDF-1以外にも遊走誘導因子が存在する事などから、SDF-1-CXCR4以外のホーミングシグナルの存在が示唆されている。本研究では新しいホーミング関連因子候補としてCXCR4と同様の7回膜貫通G蛋白質共役型受容体(GPCR)、特に細胞接着因子であるTM7XN1に着目した。TM7XN1はメラノーマでの浸潤,遊走能への関与が報告されており、本研究ではTM7XN1などのGPCRの細胞内における作用機序、特にHSC-骨髄ニッチ細胞間や、がん幹細胞とその周囲の微小空間との細胞接着の分子機序への関与を明らかにすることを目的とする。(研究計画の初期においてはTM7XN1を中心に解析する予定だったが現在使用中の抗TM7XN1抗体の大量入手が困難となり研究の焦点をTM7XN1を含むGPCR全般に広げている。)まず最初に試料を集めやすく均一である培養がん(幹)細胞を材料としてがん幹細胞特異的に発現しているGPCRの特定とその機能について検討を加えた。ヒト扁平上皮がん細胞株A431細胞を用い幹細胞分画と報告されているCD44+/CD24-細胞群とCD44-/CD24+or-細胞群(非がん幹細胞分画)をセルソーターにて取得しRT-PCRにて様々なGPCRの発現を比較した。その結果CD44+/CD24-細胞群にのみ発現のみられる複数のGPCRを確認した。現在その各々について解析を開始している。
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Research Products
(6 results)