2009 Fiscal Year Annual Research Report
小分子阻害剤によるプロリン異性化酵素の細胞周期進行における役割の解析
Project/Area Number |
21603017
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
渡邉 信元 The Institute of Physical and Chemical Research, 化合物ライブラリー評価研究チーム, チームヘッド (90221689)
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Keywords | Pin1 / 細胞周期 / タンパク質リン酸化 / タンパク質乾燥後作用 |
Research Abstract |
本研究は、蛍光タンパク質融合Pin1の基質リン酸化ペプチドへの結合測定系による簡便なPin1阻害小分子探索系を構築し、Pin1阻害小分子を探索・単離すること、その小分子を用いてPin1の細胞分裂への役割を化学生物学的に解析することを目的として研究を行った。 本年度はPin1とリン酸化ペプチドへの結合測定系の構築を行った。 1.蛍光標識Pin1タンパク質発現ベクターを構築し融合タンパク質を大腸菌で発現するヒトPin1タンパク質およびその変異体(アミノ酸点変異体およびドメイン欠失体)のN端側に蛍光タンパク質(mVenus ; EGFPをより明るくしたVenusタンパク質に、二量体になりにくい変異を入れたmonomeric Venus, Science 2002)を融合させたタンパク質を大腸菌で発現させるベクターを構築する 2.Pin1結合配列リン酸化ペプチドを96ウェルプレートの各ウェルに共有結合させる。 Pin1結合配列リン酸化ペプチドは、スレオニン239をリン酸化したヒトWeelA由来のペプチド配列(CQVNINPFpTPDSLL ; pTはリン酸化スレオニン)を用いた。リン酸化していないスレオニンにしたペプチドも合成し、結合しない対照として用いた。 3.mVenus-Pin1融合タンパク質発現大腸菌抽出液をリン酸化ペプチドを共有結合した96ウェルプレートに入れ、結合しなかったタンパク質を洗浄後、結合したタンパク質をmVenusの蛍光として定量することでWWドメインに依存した結合が測定可能であることを確認した。
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[Journal Article]2009
Author(s)
渡辺信元
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Journal Title
がん化学療法・分子標的治療 update 第2章 がん化学療法の標的 3. 細胞周期(中外医学社)
Pages: 19-26
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