2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21604009
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Research Institution | Japan Atomic Energy Agency |
Principal Investigator |
永目 諭一郎 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 先端基礎研究センター, 副センター長 (80354885)
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Keywords | 超アクチノイド / ラザホージウム / フッ化物形成 / 相対論効果 / 量子ビーム |
Research Abstract |
研究代表者らはRfのイオン交換分離を行うために,これまでガスジェット搬送装置と組み合わせた迅速イオン交換分離装置と自動α線測定系の開発を行い,^<261>Rf(半減期78秒)のイオン交換挙動を調べてきた。実験装置はα壊変による減衰を考慮して80秒(半減期程度)で化学分離および測定試料調製ができるように構成した。しかしイオン交換に伴う溶離曲線を測定し,分配係数を精度よく求めて平衡定数の取得を目指すには,さらに迅速かつ精度の高い実験を行う必要がある。このため,より短時間(20秒程度)で効率的なイオン交換分離とα線測定を行う,連続自動迅速イオン交換分離装置を新たに開発する必要があった。23年度は21,22年度に引き続き、以下に示すような装置の改良・開発を進めるとともに、実際のRfを用いた実験を行った。 23年度はとくに、イオン交換分離を行った後に、カラムからの溶出液をタンタル(Ta)製のテープ上に捕集し,ヒーターを用いて迅速に乾燥させ,α線検出器部へと連続的に搬送する部分の改良を行った。この結果、ガスジェットで導入してからα線の測定開始を約20秒程度で行うことができた。これにより連続的に溶出してくる生成物の放射線を迅速に測定するシステムの構築を確立できた。 本装置を用いて、Rfのイオン交換実験を行い、分配係数の配位子濃度依存性を詳細に調べることができた。一方、周期表同族元素のZrやHf、および水溶液中で4+の酸化数をもつThを対象に同様の実験を行い、Rfのデータと比較検討を行った。その結果、Rfのイオン半径が、Zr/Hfよりも大きく、Thよりも小さいという定性的ではあるが、超アクチノイド元素を対象にした実験では初めての成果を得ることができた。本成果は、Bull.Chem. Soc.Jpn誌に掲栽され、selected paperに取り上げられた。
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[Journal Article] Sulfate complexation of element 104, Rf, in H_2SO_4/HNO_3 mixed solution2012
Author(s)
Z. J. Li, A. Toyoshima, M. Asai, K. Tsukada, T. K. Sato, N. Sato, T. Kikuchi, Y. Nagame, M. Schadel, V. Pershina, X. H. Liang, Y. Kasamatsu, Y. Komori, K. Ooe, A. Shinohara, S. Goto, H. Murayama, M. Murakami, H. Kudo, H. Haba, Y. Takeda, M. Nishikawa, A.
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Journal Title
Radiochim. Acta
Volume: 100
Pages: 157-164
DOI
Peer Reviewed
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