2011 Fiscal Year Annual Research Report
エネルギー回収リニアック(ERL)用ビーム診断装置の開発
Project/Area Number |
21604012
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Research Institution | High Energy Accelerator Research Organization |
Principal Investigator |
芳賀 開一 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 加速器研究施設, 講師 (00180795)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
飛山 真理 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 加速器研究施設, 准教授 (60207595)
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Keywords | 加速器 / 量子ビーム / ERL |
Research Abstract |
研究実績の概要 1.開発の最終年度にあたる本年度は、前年度までに開発された「250MHzモデル」のPF2.5GeVリングでの実証実験を行うと共にその問題点を洗い出した上で、実際のERL加速器で使用される、1.3GHzでのビームシミュレータを制作し、そのベンチテストにより性能確認を進めることとした。 2.2011年3月に発生した東日本大震災により、PF2.5GeVリングおよびLINACは大きな被害を受け、本来の業務である共同利用実験の再開に向け、復旧作業に全力で当たった。そのため本年度の前半は加速器復旧が活動の中心となり、本件開発活動はペースを落とさざるをえなかった。 3.PF2.5GeV加速器の復旧作業中は「250MHzモデル」のベンチテストを主に行ない、加速周波数成分測定の低雑音化(S/N比の向上)とネットワークアナライザによる位相測定方法の確立作業を行なった。 4.PF2.5GeVリングに設置されているビーム位置モニター用ボタン電極からの実ビーム信号を使った性能評価では、以下の2点に関し検討した。第1は、周回する電子ビームの位置の微小変動により単電極からの信号のみを入力信号とした場合に、入力信号の見かけ上の強度変動となることがわかり、ビーム位置モニターの4電極からの信号総てを加算して入力信号とすることで、見かけ上の強度変動を無くすことが可能になった。第2は、同期検波部への周囲環境からの500MHz信号の混入があり、この検出部をシャーシ等で囲うことで低雑音化した。
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