2010 Fiscal Year Annual Research Report
環状化合物を利用したレアメタル高選択的抽出剤の開発に関する研究
Project/Area Number |
21605002
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
近藤 良彦 秋田大学, 大学院・工学資源学研究科, 講師 (00361238)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
濱田 文男 秋田大学, 大学院・工学資源学研究科, 教授 (40156401)
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Keywords | 超分子 / レアメタル / 溶媒抽出 / 高選択性 |
Research Abstract |
本年度の研究実施計画に記載した、「新規チアカリックス[6]アレーン誘導体の合成」では、2種類の新規誘導体の合成に成功した。それぞれについてレアメタル抽出能の検討を行ったところ、これまで白金の抽出ができなかったが、ジフェニルフスフィンを修飾させた新規誘導体が白金に対する抽出能を新たに示した。この結果を、学会にて発表またDOWAホールディングス株式会社と共同で特許出願し、現在アメリカ合衆国へ出願書類を提出したところである。その他の新規誘導体は、数種類合成を行っているが、現段階では成功に至っていない。今後、継続して新規誘導体の合成を行っていく物とする。昨年度より継続していた、金属錯体の合成では、結晶ができるが、その形がX線結晶構造解析に不適合な大きさや形状であるものがほとんどであった。しかしながら、上記ジフェニルフスフィンを修飾させた新規誘導体の合成において、金属との錯体ではないが、中間体がシクロヘキサンを中心として、周囲に中間体6個が並び、見た目が蜂の巣状である興味深い結晶構造が得られ、他の基礎的なデータである粉末X線構造解析装置、熱分解特性などについても実施し、現在論文投稿中である。本年度は新規誘導体の合成に時間が掛かり、新規誘導体の合成は2種類しかできなかったが、そのうちの一つが白金に対する抽出特性を示し、これまで得られなかった新たな結果であり、来年度の研究に対して大きな進展であると考える。
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Research Products
(8 results)