2011 Fiscal Year Annual Research Report
環状化合物を利用したレアメタル高選択的抽出剤の開発に関する研究
Project/Area Number |
21605002
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
近藤 良彦 秋田大学, 大学院・工学資源学研究科, 講師 (00361238)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
濱田 文男 秋田大学, 大学院・工学資源学研究科, 教授 (40156401)
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Keywords | レアメタル / 高選択性 / 液-液抽出 / リサイクル / 超分子 / 包接化学 |
Research Abstract |
本年度の研究計画に記載した研究計画の「新規チアカリックスアレーン誘導体の合成」においては、ビリジンを導入したチアカリックス[4]アレーン新規誘導体の合成に成功した。その後、環サイズの大きいチアカリックス[6]アレーンへのピリジンの導入を試みた。しかし各種の分析により合成には成功していることが示されたが、最後の分離精製の段階で単一成分のみの単離が困難であった。現段階でも継続して精製法について検討を行っているところである。このような状況により、今年度は1種類の新規誘導体しか合成ができなかった。また、チアカリックス[6]アレーン新規誘導体が合成できた後に、まとめて金属抽出を行う予定としていたため、レアメタル抽出特性については今後の予定となっている。 金属錯体の合成及び構造解析では得られたピリジンを導入したチアカリックス[4]アレーン新規誘導体について銅とパラジウムについて錯体合成を行った。銅及びパラジウムの錯体は得られ、結晶作成の準備段階として、各種溶媒への溶解性の確認を行ったところ、高沸点溶媒であるDMF、DMSO、ピリジンに対する溶解性が確認出来た。現在、それぞれの結晶を作成中であり、結晶が得られたら構造解析を実施予定である。 レアメタルのリサイクルに関しては将来の産業発展に不可欠な大きな課題である。現段階の技術では不十分な点が多く、様々な所で研究がなされている。その中でも新規抽出剤の開発は最も困難な課題である。本研究課題が達成されれば産業発展及び学術的にも大きな意味があるものと考えられる。
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Research Products
(6 results)