2009 Fiscal Year Annual Research Report
家庭で子どもの病状を判断するための、携帯電話を用いた情報提供による行動支援
Project/Area Number |
21610005
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
岩澤 まり子 University of Tsukuba, 大学院・図書館情報メディア研究科, 教授 (20292568)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
須磨崎 亮 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 教授 (40163050)
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Keywords | 携帯サイト / 子ども / 情報提供 |
Research Abstract |
子どもの年齢、体温および症状を選択することにより医療機関受診の緊急性についての情報を得ることができる試作携帯電話サイトを限定公開し、子どもが急病になった過去の経験をもとに携帯サイトを検索して評価する、子育て経験者による二つの疑似評価実験を行なった。疑似評価実験1では10名、疑似評価実験2では22名の子育て経験者を対象として、携帯サイトの機能・操作性・症状の選択肢等について評価を受け、改善点を明らかにした。 (1)携帯サイトの判断結果に対する評価 実験2において、携帯サイトの判断結果を16名が「納得できる」、6名が「納得できない」と回答した。「納得できる」理由としては、過去の経験と一致していたや病院の医師の判断と似ていた、があげられた、一方。「納得できない」背景としては、被験者自身が考える緊急度よりも携帯サイトの結果が低い場合に不安を感じていることが、実験1から明らかになった。 (2)有用性に関する評価 両実験を通して、携帯サイトをとりあえず使ってみたいと評価する結果が得られた。しかし、自分か選択した選択肢が合っているのか分からないことを不安視する意見や、限られた選択肢の中から症状を選ばなければならないことを負担に感じるという意見があった。 (3)ユーザビリティに関する評価 両実験を通して、シンプルで分かりやすい点を評価する意見が多くあった。実験2では、子どもの様子を見ながら利用できるや片手で利用できるという意見のように、携帯電話の手軽さを評価する意見が得られた。しかし両実験を通して、使用する言葉をわかりやすくする、症状として多い発熱に対応できるようにする、症状の構成をわかりやすくする等の改善を行う必要があることが分かった。
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