2009 Fiscal Year Annual Research Report
日本脳炎ワクチン未接種乳幼児の感染リスクの予見:基礎データ収集
Project/Area Number |
21610024
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Research Institution | Kanazawa Medical University |
Principal Investigator |
村上 学 Kanazawa Medical University, 付置研究所, 助教 (00288309)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹上 勉 金沢医科大学, 付置研究所, 教授 (10113490)
石垣 靖人 金沢医科大学, 付置研究所, 講師 (20232275)
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Keywords | ウイルス / 感染症 / 日本脳炎 / 蚊 / コガタアカイエカ / フラビウイルス / アルボウイルス / ドライアイストラップ |
Research Abstract |
本助成により平成21年度からCDC型トラップ+ドライアイスを用い野外蚊の採集を始めた。5月中にトラップ設置場所を撰定し、民家(かほく市2か所、金沢市1か所)と豚舎近辺(かほく市3か所)に計6か所の設置場所を確保した。6~10月に週一回、夕方5~7時の間にトラップを設置し、翌朝に回収して野外蚊を捕獲した。本年度は冷夏であり、コガタアカイエカの発生数が少ない可能性があったが蚊の総捕獲数は民家で約500匹、豚舎近辺で約1,300匹であった。民家ではコガタアカイエカやアカイエカ等のイエカ類が大部分を占めたが、イエカ類が減少する9月後半~10月にヒトスジシマカなどのヤブカ類の比率が上昇した。また、豚舎近辺ではヤブカ類はほとんど捕獲されず、イエカ類のコガタアカイエカが大部分を占めた。これら、捕獲蚊を用いて日本脳炎ウイルスの分離を試みたがウイルスは分離できなかった。しかし、RT-PCR法でのウイルスRNAの検出試験ではコガタアカイエカ抽出液から3サンプルで陽性反応が確認された。ウイルス分離はできなかったがコガタアカイエカが現在も日本脳炎ウイルスを媒介している可能性は非常に高い(RT-PCR法の結果から)。今回、トラップを設置した場所はいずれも近隣に保育園、幼稚園や小学校があり、子ども達が多く集まるエリアであることからもワクチン未接種児が日本脳炎ウイルスに感染する可能性は排除できない。早急に日本脳炎ワクチン未接種児を減らすことと、今後も媒介昆虫のモニタリングは必要と考えられる。また、次年度は可能であればトラップを増設し、実験データの信頼性の向上を図りたいと考えている。
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Research Products
(4 results)