2012 Fiscal Year Annual Research Report
日本脳炎ワクチン未接種乳幼児の感染リスクの予見:基礎データ収集
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21610024
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Research Institution | Kanazawa Medical University |
Principal Investigator |
村上 学 金沢医科大学, 総合医学研究所, 講師 (00288309)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | ウイルス / 感染症 / 蚊 / 昆虫 / 気象変動 |
Research Abstract |
日本脳炎ワクチン未接種乳幼児の感染リスクを予見する目的で平成21-24年度にかけて石川県内7ヶ所(豚舎周辺3ヶ所と民家4ヶ所)、計10地点に蚊捕集器を設置し、蚊(特にコガタアカイエカ)発生状況やウイルス保有率を監視してきた。豚舎周辺では多数のコガタアカイエカが採集され、2009年(冷夏)1サンプル、2010年(猛暑)12サンプル、2011年(例年並み)1サンプルと2012年(猛暑、少雨)3サンプルのウイルスRNAがRT-PCR法で検出された。国内での日本脳炎患者数は各年10名以下だが、自然界に日本脳炎ウイルスは存在し、蚊によって運ばれていることが確認できた。さらに2012年には季節外れのコガタアカイエカ大発生が確認され、原因究明(気候変動、蚊の生活環等の変化)が必要である。 乳幼児との接触頻度が高い民家周辺での蚊発生数は昭和30-40年代と比較して種類、個体数共に減少している事が明らかになった。これは住宅品質向上(建築技術の向上、家電等による生活環境の変化等)、住宅地のインフラストラクチャー向上(上下水道整備、土木工事技術の向上等)等によるものと考えられる。 以上の結果から家屋内や都市部でのヒトと蚊の接触頻度は減少しているが、郊外では依然かなりの数で蚊が発生しており、さらにウイルスの存在も毎年確認できることから、蚊発生状況やウイルス保有率の監視は患者数の少ない現在でも必須であり、この継続監視は外来ウイルスの侵入時にも有用であることが分かった。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)