2010 Fiscal Year Annual Research Report
子どもの足の健康を目指した「靴教育」の実践―靴によって起こるトラブルを防ぐ―
Project/Area Number |
21610025
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Research Institution | Kinjo Gakuin University |
Principal Investigator |
片瀬 眞由美 金城学院大学, 生活環境学部, 教授 (30269691)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
斎藤 真 三重県立看護大学, 看護学部, 教授 (70178482)
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Keywords | 靴教育 / 人間工学 / ユニバーサルデザイン / ものの正しい使い方教育 / 足の健康 / 靴教育絵本 / 啓発教材開発 / 子ども靴 |
Research Abstract |
(1)足と靴との人間工学的適合性の検討(1)子どもの足サイズとJIS子ども靴サイズの関係性をより良好なものにするためには学校保健統計調査の身体測定に足サイズ計測を盛り込むことが有効であることが確認でき、取り組みを継続することができた。(2)子ども靴販売時の足サイズ計測は平成17年の調査時より改善されており、計測器の整備が進んだ。しかし保護者の知識と意識の高まりは不十分であり、靴教育による啓発と推進が必要であることが確認できた。(3)幼児の歩行実験結果から小さすぎる・大きすぎる靴サイズの影響、靴の正しい・誤った履き方が生体へ及ぼす影響を、靴内の足圧重心軌跡から比較できた。(4)幼児の歩行実験結果から子どもの足を精度良く測定できるFスキャン足圧センサの開発資料を得ることができた。(5)「靴履き用ベンチの開発」を椅子メーカー、県工業研究所との産学官連携で実施し、その検証を通して「立ちながら履き」「手を使わない脱ぎ履き」を強いられる現在の学校下駄箱スペースの問題点を洗い出すことができた。 (2)子ども自身、保護者、教育者の三者への「靴教育」の実践(1)全国の幼稚園・保育園・小学校・中学校・高等学校における子どもたちへの靴教育(正しい靴選び、正しいサイズ選び、正しい履き方を教える授業)を実践し、教育内容の精度を高めることができた。(2)子どもの靴購入者であり靴の履き方の教育者でもある保護者に対する靴教育(学校等での講演会の実施、「靴教育プリント」の配布による靴の機能性に関する知識と意識向上のための啓発活動、ならびに自治体を介した「靴教育情報」の伝達)の実践を行うことができた。(3)大学の保育者養成課程(保育士、幼稚園教諭、小学校教諭)ならびに幼保小中高の教育現場における教育者向け靴教育(「靴教育のための研修会」の実施、教育ツールとしての「靴教育絵本」の提供など)の実践を行い、靴教育の推進をはかることができた。
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Research Products
(7 results)