2011 Fiscal Year Annual Research Report
子どもの足の健康を目指した「靴教育」の実践-靴によって起こるトラブルを防ぐ-
Project/Area Number |
21610025
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Research Institution | Kinjo Gakuin University |
Principal Investigator |
片瀬 眞由美 金城学院大学, 生活環境学部, 教授 (30269691)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
齋藤 真 三重県立看護大学, 看護学部, 教授 (70178482)
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Keywords | 靴教育 / 人間工学 / ユニバーサルデザイン / ものの正しい使い方教育 / 足の健康 / 教育手法 / 教材開発 / 子ども靴 |
Research Abstract |
(1)足に合った適切な靴サイズ選びを実現する上で不可欠な情報なのに、現在の日本にはそれを知る機会や知る場が大変乏しい状況である。我々はこれを改善する実証事例として、国立大学教育学部附属中等教育学校で実施されている学校保健統計調査の身体測定時に、全校生徒の足長と足囲を計測する取り組みを、すでに4年間継続して実施している。何故なら身体測定の場を活用することが、日本国中の子どもや保護者に一斉に正しい足サイズを知らせる上で、もっとも確実で簡便な手段だと考えられるためである。また足サイズの計測と同時に、足の健康と正しい靴選びや正しい履き方を教える授業を実施し、その意義を生徒に伝えることで、生徒自身の理解や知識を深めることができた。 (2)人間の足の骨格の原型は8歳頃までに完成すると言われている。つまり8歳までの靴教育を特に強化する必要がある。しかし幼稚園だけで靴教育を行っても、取り組みのない小学校へ進学することで途切れてしまうという問題が起きてしまった。そこで幼稚園と小学校が連携して靴教育に取り組むことで、靴教育の効果の持続と定着を図る取り組みを実施した。その実証事例として、モデル園とモデル校での靴の授業内で検証を行い、高い効果が確認できた。 (3)靴教育を行う際に使用する教材の開発を目指し、全国のモデル校・モデル園で、子ども自身、保護者、教育者の三者への「靴教育」の実践を重ねることができた。すなわち、これまで開発した靴教育絵本に続き、教員用テキストの原案、ワークショップを取り入れた実践的教育方法等、現場でより使いやすい教具や教育方法の検討を行い、成果を得ることができた。 (4)日本人間工学会、日本靴医学会等への研究発表、靴教育啓発ホームページの開設、コミュニティFMラジオ番組へのレギュラー出演など、研究で得られた成果を広く社会に発信することにより、国民へ向けた啓発活動を推進することができた。
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Research Products
(3 results)