2011 Fiscal Year Annual Research Report
多施設間における放射線治療機器の包括的精度向上のための基盤構築
Project/Area Number |
21611004
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
小泉 雅彦 大阪大学, 医学系研究科, 特任教授(常勤) (90186594)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
隅田 伊織 大阪大学, 歯学研究科, 助教 (10425431)
高橋 豊 大阪大学, 医学系研究科, 特任助教(常勤) (40353461)
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Keywords | 放射線治療 / 品質管理 / 多施設調査 / 国内施設リスク予測 / 医学物理士 |
Research Abstract |
目的 大阪大学を含む関連する22施設および回転式強度変調放射線治療を実施する4施設を対象に放射線治療の品質管理に関するアンケート調査を実施した。この調査をもとに、照射方法で区別した放射線治療施設レベルとその照射法に必要な精度管理機器の関係を明らかにする。 方法 アンケートは施設名は公表しないという条件で行い、調査内容は年間新規患者数、実施する精度管理項目および頻度、保有する精度管理機器とした。また照射方法別の集計をとるため、体幹部定位放射線治療および強度変調放射線治療を高精度放射線治療、それ以外の照射方法を通常のものとした。 結果 アンケートの結果、全施設中、年間500例を超えて治療を実施する施設は5施設で、多くは100-200例を実施する施設であった。高精度放射線治療実施施設(A施設)は10施設を占め、該当施設の放射線治療機器使用年数は4年以下であった。放射線治療機器更新施設では高精度放射線治療を実施していた。保有する精度管理機器は全施設で水等価固体ファントムあるいは水ファントムを保有しており、A施設では3次元水ファントムも保有していた。A施設に限定すれば、小照射野測定用電離箱線量計、2次元アレイ型検出器、およびフィルムの保有率は100%であった。1次元半導体検出器保有率は80%以上であった。精度管理実施頻度と精度管理機器保有状況の関係で明らかとなった点は、2次元アレイ型検出器やフィルムを保有しない施設は、ビームのOCRや平坦度・対称性試験を未実施であった。一方、2次元アレイ型検出器の保有施設は、規定頻度以上の精度管理を実施していた。 結論 精度管理測定行為が簡便に実施できる機器を保有することが時間的効率化の面で有効であることが示唆された。
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Research Products
(15 results)