2009 Fiscal Year Annual Research Report
新たな放射能絶対測定法を用いたPET装置の定量性向上に関する研究
Project/Area Number |
21611013
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
佐藤 泰 National Institute of Advanced Industrial Science and Technology, 計測標準研究部門, 研究員 (90357153)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村山 秀雄 独立行政法人放射線医学総合研究所, 分子イメージングセンター, 専門業務員 (50166310)
織田 圭一 独立行政法人健康長寿医療センター研究所, 神経画像研究チーム, 研究員 (70224235)
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Keywords | 放射線、X線、粒子線 / シミュレーション工学 / PET / 放射能絶対測定 / 定量性 / シンチレーション検出器 / モンテカルロ計算 / EGS5 |
Research Abstract |
陽電子放出断層撮影装置(以下、PET)は、定量性の高い画像診断装置および分子イメージング装置として考えられているが、実際にはPET装置のポテンシャルが充分に活用されておらず、相対測定を行っているので、定量性の精度が不十分なままである。そこで、本研究開発では、新たな放射能絶対測定法を確立し、精度の高い画像測定を行う基盤を確立する。 本年度は、PET装置を簡素化したモデルであるシンチレータ検出器アレイについて、新たな放射能絶対測定法の検証を数値計算により行った。計算機上で、アレイの素子ごとに線源から発生する陽電子消滅放射線とγ線を弁別しながら計数するシミュレーションを行い、陽電子消滅放射線単数または複数検出事象の計数率、陽電子消滅放射線単数検出事象の計数率、γ線検出事象の計数率、陽電子消滅放射線単数検出または複数検出およびγ線単数検出事象の同時計数率、陽電子消滅放射線単数検出およびγ線検出事象の同時計数率を用いて、効率外挿を行うことなく、放射能絶対値を求められることを確認した。さらに、線源の形状、シンチレータ検出器アレイの位置等を変えて計算を行い、それらに対して放射能絶対値は頑健であることが確認できた。また、シンチレータ検出器、計数装置を整備して、それらの動作確認を行った。 今後の本研究開発の進展により、既存のPET装置を含めた全てのPET装置の測定の定量性が向上でき、多施設間による診断画像の比較を高精度に行うことで、より精密な画像診断が可能になると期待される。
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Research Products
(6 results)