2010 Fiscal Year Annual Research Report
バイオマスエネルギーシステムの最適設計に向けたシステムズアプローチ手法の構築
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21612001
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
中田 俊彦 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (20260416)
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Keywords | バイオマス / エネルギーシステム / 再生可能エネルギー / エネルギー作物 / バイオフュエル / 木質バイオマス / 畜産バイオマス / エネルギーセキュリティ |
Research Abstract |
本研究では、(1)対象地域のバイオマス資源賦存量と利用可能なエネルギー変換技術の調査、(2)地域エネルギーシステムの経済性と運用特性を評価するエネルギー経済モデルの開発、(3)得られたデータを、エネルギー経済モデルを用いて解析することによって、地域の気象、自然、エネルギー需要特性にふさわしい総合エネルギーシステムを設計、(4)バイオマス資源を地域社会にて利活用するエネルギーシステム設計手法を構築、(5)バイオマス利活用に伴う実用上の課題、利活用促進のためのバイオマス利用技術の目標性能を明らかにした。はじめに、排水処理システムに嫌気性発酵を導入し、バイオガスを回収、エネルギー利用するシステムを設計した。開発途上国でのCDM事業を想定し、温室効果ガス排出権クレジットを考慮し、温室効果ガス削減量と経済性を明らかにした。つぎに、東南アジアで賦存量が大きいオイルパーム空果房(EFB)を対象として、バイオマス資源を日本へ国際輸送し、エネルギー利用するシステムを設計した。各州の賦存量、道路状況などの地域特性を、地理情報データベース(GIS)を用いて解析し、輸送を最適化した。このデータを用いて、国内輸送と国際輸送の輸送距離とエネルギー消費量、複数の処理技術の特性などを考慮し、もっとも経済的なシステムを設計する手法を開発した。さらに、家庭部門で熱利用されるエネルギーを対象として、従来のエネルギー指標に加え、エクセルギーを評価指標とする手法を構築した。複数のエネルギー利用機器を比較することで、最もエクセルギー損失が小さいシステムを明らかにした。また、今後温室効果ガス排出量の増加が見込まれる航空輸送システムを対象とし、複数の航空機を考慮した場合の最適な機種編成を明らかにし、次世代航空機の導入が与える影響、バイオ燃料の導入に伴う環境影響を評価する手法を構築した。
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