2012 Fiscal Year Annual Research Report
デンプン高生産性のウキクサ類を用いた食料非競合型のバイオエタノール生産
Project/Area Number |
21612004
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
森 一博 山梨大学, 医学工学総合研究部, 准教授 (90294040)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 靖浩 山梨大学, 医学工学総合研究部, 助教 (50377587)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | ウキクサ / デンプン / バイオエタノール |
Research Abstract |
本研究は,ウキクサ類を用いてデンプンを多く含むバイオマスを生産し,これをバイオエタノール生産の原料に用いようとするものである。この目的を達成するために,これまでに(1) 有用植物株の探索,(2)バイオマス生産条件の解明,(3)デンプン誘導条件の解明を進めてきた。本年度は,(4) ウキクサ類バイオマス由来デンプン糖化条件の検討,(5)エタノール生産への適用性の検討,(6)システムの効率化と実用性評価を中心に検討を進め,以下の成果を得た。6株の供試植物について,塩酸あるいは硫酸による酸加水分解条件を検討したところ,最適条件では15分以内に極めて速やかに糖化反応を行えることが明らかとなった。また,酵素による糖化処理においても効率的に糖化が行われ両手法でほぼ同等のグルコース収量を得ることができた。続いて,供試植物6株それぞれについて温室内に一段,二段,及び三段式の各連続栽培槽を設置し,格段に20 gの供試植物を植種し,人工無機栽培水(N:11 mg L-1, P:7 mg L-1)を格段のHRTが2日となるように流入させる栽培試験を行った。得られた葉状体と水底に沈降した休眠体のデンプン収量を詳細に比較した結果,栽培条件により葉状体と休眠体各々由来のデンプン収量の比が株により大きく異なり,使用する株と滞留時間並びに栄養塩濃度の維持管理条件を最適化することの重要性が示された。また,得られたデンプン含有バイオマスを先に検討した条件で糖化並びに酵母によるエタノール発酵試験に供した結果,効率的にエタノールを生産することに成功した。本栽培試験では,トウモロコシを上回る単位面積あたりのデンプン並びにエタノール生産速度が示され,条件を最適化することでウキクサ類から効率的にバイオエタノールを生産できることが明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)