2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21612010
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
美濃輪 智朗 独立行政法人産業技術総合研究所, バイオマス研究センター, 研究チーム長 (30358113)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松村 幸彦 広島大学, 大学院・工学研究院, 教授 (80251370)
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Keywords | 水熱 / リグノセルロース / 前処理 / 粉砕 / 糖化 / ボールミル |
Research Abstract |
前年度以前に作成したボールミルを加熱できる水熱粉砕装置を作成した上でユーカリを原料に、ボールミルのボール荷重、回転数、目標温度、試料濃度をを変化させた実験を行った。ボールの荷重を250~1000gまで250g刻みで変化させ実験を行った。250~750gまではグルコース収率等にさほど変化が見られなかったが、ボールの荷重が1000gになるとグルコース収率が上昇し、変化が見られた。この事から試料の量とそれに対するボールの量は重要な関係であると考えられる。(ホテアオイを用いた場合の結果ではボールの荷重が500gの時に最も良いグルコース収率を得ている。これは試料の硬さによって最適なボールの荷重が存在することを示唆していると考える。)回転数を0~300rpmまで100rpm刻みで変化させて実験を行った。結果、100rpmで最も良いグルコース収率を得る事ができ、200rpm以上ではグルコースの収率が減少していた。(ホテアオイを用いた時の結果では200rpmで最も高いグルコース収率を得られていた為、200rpmに関しては再実験を行う予定)。もし200rpmでもう一回実験を行って同じ結果を得られたならば、ホテアオイの結果と比較して、試料の硬さによって最適な回転速度は変化すると考えられる。目標温度を180~2600Cまで200C刻みで変化させて実験を行った。結果180~220OCまではグルコースの収率が上昇していき240OCでグルコースの収率が低下し過分解物質が急激に増加した。これはセルロースの熱分解温度が240OCであると言われていることと一致している。(このことからセルロースを大量に含む試料では水熱粉砕前処理は240OC以下ですることが望ましいと考える。)試料濃度を5,10,15wt%と変化させて実験を行ったところ10wt%で最も良い結果を得られた。15wt%ではグルコース収率が低下し、過分解物質が増加していた。この結果からボールの量に対する最適な試料の量が存在すると考えられる。
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