2011 Fiscal Year Annual Research Report
脳血管シミュレーションモデルを利用したMRI拡散画像の解釈
Project/Area Number |
21613005
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Research Institution | Akita Prefectural University |
Principal Investigator |
陳 国躍 秋田県立大学, システム科学技術学部, 教授 (20282014)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 和浩 秋田県立脳血管研究センター(研究部門), 放射線医学研究部, 主任研究員 (10312638)
水沢 重則 秋田県立脳血管研究センター(研究局), 循環器内科学研究部, 主任研究員 (80360361)
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Keywords | 脳・神経 / 生理学 / fMRI / 拡散強調画像 / 脳機能画像 / シミュレーション / 脳血管モデル / 脳血流(CBF) |
Research Abstract |
脳賦活領域を観察する手法として、機能的MRI(fMRI)では脳血流変化に依存してT2^*像信号値が変化するというBOLD法にもとづいているが、近年、拡散強調画像信号値も脳賦活領域において変化するという現象が発見され、この現象に基づき拡散画像を利用した機能的MRI(DfMRI)が提案されている。我々は脳血液量(CBV)が変化したときの磁気共鳴信号をシミュレーションする技法を確立しており、この手法を応用してDfMRIで示される信号が何をみているのか、その信号帰属を明らかにすることを目的として研究を進めた。平成23年度は、構築したMPGを含む脳血管シミュレーションモデルについて拡散係数を変化させ、拡散強調信号の強度変化を模擬した。構築したシミュレーションモデルは異なる径の血管が含まれているボクセルを模擬しており、シミュレーションにあたって、生理学的な知見に基づき賦活領域の血管分布および、その血管径変化を仮定して検証した。また通常の拡散強調画像取得方法である単一収束型スピンエコー法以外に、DfMRI取得時に用いられる2回収束型スピンエコー法でのシミュレーションも可能とした、単一収束型スピンエコー法では、CBVの増加に伴い、ADCは低下することがシミュレーションにより示され、特に細い血管本数が増大することの影響が大きいことを示した。また、2回収束型スピンエコー法ではCBV変化がADC変化に及ぼす影響が少ないことを確認し、DfMRIでは血管径の変化に伴う信号変化は相対的に少ないことを確認した。
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