2009 Fiscal Year Annual Research Report
ネットワークコーディング理論及び高度情報ネットワークへの応用と評価
Project/Area Number |
21650013
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
李 頡 University of Tsukuba, 大学院・システム情報工学研究科, 教授 (50251046)
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Keywords | ネットワークアーキテクチャ / ネットワークコーディング / 定量的評価 |
Research Abstract |
本年度では、現実で複雑な情報ネットワークに対応できる非線形確率ネットワークコーディング方式の原理と手法について研究を行っている。 1.既存のネットワークコーディング方式における足算の混ぜ合わせなどの線形的な演算に、掛算、割算、転送の確率を導入し、それに対応している非線形確率ネットワークコーディング方式の数理的な枠組を解明している。 2.非線形確率ネットワークコーディング方式でのデータパケット(データメッセージ)をコーディング(混ぜ合わせるパケット化)と転送時の非同期を扱うバッファリングの機能を解明している。 3.コーディングしたデータパケットを伝送目的地で正確に解読するデコーディング機能を解明している。 4.非線形確率ネットワークコーディング方式に対応する高度な数理的な枠組を構築し、その対応の非線形確率最適化問題の性質を解明している。 5.非線形確率ネットワークコーディング方式の最適解を求める手法を提案している。 6.提案している非線形確率ネットワークコーディング方式の性能を、既存の線形ネットワークコーディング方式と比較している。まず、既存の線形ネットワークコーディング方式についてさらに検討し、それを実現するアルゴリズムを分類し整理している。性能比較基準(平均応答時間又はスループットなど)を確定し、比較するシミュレーション手法を開発し、その優位性を定量的に明らかにしている。
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