2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21650028
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
松原 茂樹 名古屋大学, 情報科学研究科, 准教授 (20303589)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大野 誠寛 名古屋大学, 情報基盤センター, 助教 (20402472)
笠 浩一朗 名古屋大学, 大学院・国際開発研究科, 助教 (40397451)
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Keywords | 対話システム / 個性検出 / 個性化文書 / 音声言語処理 / 対話コーパス / あいづち生成 / 通訳者個性 / 口癖 |
Research Abstract |
本研究では、ユーザが真に利用したいと思える対話システムの実現を目指し、システムを個性化するための技術について考察することを目的とする。今年度は、これまでの成果をふまえ、個性化対話を実現するための対話戦略を明らかにすることを目的に、システムによるユーザ個性の検出手法の開発、及び、対話システムの個性化方式の開発を推進した。具体的には以下の項目の研究を推進した。なお、対話ドメインとして、車内でのナビゲーション対話を取り上げ、名古屋大学車内音声対話データベースを使用した。 1.システムによるユーザ個性の検出手法の開発 対話データベースから抽出した「音響」「言語」「車両」などの特徴データに対して、時間的観点からの関連性の分析を与えた。特に、ユーザの個性と言い回しとの関係を統計的に特徴付けた。これらの分析をもとに、ユーザ発話から各ユーザの口癖を検出するモデルを開発した。このモデルは、複数ユーザの各発話における口癖の分布に着目して、口癖らしさを示すスコアを定め、閾値以上の口癖スコアをもつ形態素n-gramを口癖フレーズとして出力するものである。話者発話を用いて口癖検出実験を実施し、その実現性を確認した。 2.システムの個性化方式の開発 これまでの分析を踏まえ、ドライバの発話・行動に対するシステムの振る舞い戦略として、「あいづち」に焦点をあて、ドライバの発話中の適切なタイミングで「あいづち」を生成できるシステムの実現に取り組んだ。まず、タグ付けの安定性を備えたあいづちコーパスを調査し、文節境界や節境界、ポーズ、発話速度、ピッチ、パワーと、あいづち発生タイミングの関係を明らかにした。また、統計的手法によりあいづち生成タイミングの検出を試みた。検出実験によりその有効性を確認した。
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Research Products
(7 results)