2009 Fiscal Year Annual Research Report
水溶性、標的指向性、薬物放出調節機能がプログラムされたドラッグキャリアの構築
Project/Area Number |
21650110
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Research Institution | Shiga University of Medical Science |
Principal Investigator |
小松 直樹 Shiga University of Medical Science, 医学部, 准教授 (30253008)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
茶野 徳宏 滋賀医科大学, 医学部, 准教授 (40346028)
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Keywords | ナノダイヤモンド / ドラッグデリバリーシステム / ナノ医療 |
Research Abstract |
本研究課題では、比表面積が大きく、毒性のないナノダイヤモンド(ND)をキャリアとするドラッグデリバリーシステム(DDS)の構築を目指して検討を行っている。具体的には、有機合成化学的手法を用い、ND表面上を親水性基で密に被覆することにより水溶性を付与し、さらに、標的指向部位、抗ガン剤を担持する。合成したNDを基体とするドラッグキャリアは、がん細胞、担がんマウスを用いて、その薬物動態を評価する予定である。 平成21年度の検討により、先の述べたNDの機能化のうち、有機合成化学的手法により水溶性、標的指向性を付与することに成功した。また、ND表面上の親水性基の末端に蛍光発光性有機化合物を結合させることにより、蛍光発光能を付与することにも成功した。以上の成果の一部は、ごく最近、学術誌に発表された(T.Takimoto, T.Chano, S.Shimizu, H.Okabe, M.Ito, M.Morita, T.Kimura, T.Inubushi, N.Komatsu,"Preparation of Fluorescent Diamond Nanoparticles Stably Dispersed under a Physiological Environment through Multi-Step Organic Transformations", Chem.Mater.in press.)。さらに、得られた水溶性NDをサイズ分離することにも成功した。 今後、水溶性、標的指向性、そして蛍光発光能を有するNDを合成し、まず、担ガンマウスを用いた光によるイメージングを行い、合成した多機能化NDが、標的に集積するかどうかを見ていく予定である。その後、同様の有機合成化学的手法により薬物をND表面に担持し、DDSとしての機能を見極めていく予定である。
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Research Products
(13 results)