2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21650144
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Research Institution | Niigata University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
大西 秀明 Niigata University of Health and Welfare, 医療技術学部, 教授 (90339953)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久保 雅義 新潟医療福祉大学, 医療技術学部, 教授 (50460332)
古沢アドリアネ 明美 新潟医療福祉大学, 医療技術学部, 助手 (20410269)
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Keywords | 近赤外線分光法 / 脳血流量 / 体循環 / 脳・神経 / リハビリテーション |
Research Abstract |
今年度は2種類の実験を行った.(1)筋疲労課題中における筋力,筋活動および大脳皮質感覚運動野領域の活動の時間的変化を明らかにすることを目的とした実験.最大収縮の50%(50%MVC)での右手指把持300秒間持続と,最大収縮(100%MVC)での右手指把持120秒間持続の2条件を運動課題とし,課題遂行中の大脳皮質酸素化ヘモグロビン変化量(ΔoxyHb)を計測した.その結果,両条件下において,把持開始後直ちにΔoxyHbの増加がみられたが,50%MVCでは把持力および筋活動低下後しばらくしてΔoxyHbの緩やかな減少が認められ,100%MVCでは把持力および筋活動が低下しているにも関わらず課題終了までΔoxyHbの増加が認められた.両条件におけるΔoxyHbの減衰率は,筋電図の減衰率に比べ少なかった.これにより持続収縮課題遂行中の初期の筋活動低下は一次運動野の神経活動低下よりも,脊髄運動神経細胞の興奮性の低下による影響が大きいのではないかと推察された.また,最大収縮条件と最大下収縮条件においては,中枢性疲労の様相が異なっていることが推察された.(2)軽負荷での自転車駆動中における大脳皮質活動と運動負荷量との関係および皮質活動の時間的変化を明らかにすることを目的とした実験.運動課題は,一定の仕事率および回転数で自転車を駆動する4課題と,駆動途中で回転数のみを変化させる2課題とし,自転車駆動中のoxyHb変化量を解析した.その結果,一定の仕事率・回転数の課題では,運動開始直後oxyHbが増加するものの,自転車駆動中であるにも関わらず,増加したoxyHbが減少することが明らかとなった.しかし,駆動中に回転数を変化させると,一旦減少し始めていたoxyHbが再度増加することが判明した.
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