2009 Fiscal Year Annual Research Report
ハプティックインターフェイスを指向した生体用接触圧力及びせん断力センサの新規構築
Project/Area Number |
21650146
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
笹川 和彦 Hirosaki University, 大学院・理工学研究科, 教授 (50250676)
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Keywords | 接触圧力 / センサ / ハプティックインターフェイス / せん断力 |
Research Abstract |
本年度は初年度であり,次の研究項目を実施した。 1.センサ基本構造の創製 これまで申請者らが開発に成功している高空間分解能の生体接触圧力センサは,感圧導電塗料を塗布した櫛目状電極を対向かつ直交させた構造となっている。これまでの導電塗料よりも高感度で柔軟性に富む感圧材料として,ポリピロールなどを主材料とした導電性高分子材料を用いてセンサの作製を行った。ホイートストンブリッジ回路を参考にして,せん断応力による出力に対する垂直応力の影響を排除し,上下電極間の面内方向変位を測定できる機構を創製した。フォトリソグラフィー技術により専用の銅箔電極のパターン形状の微細加工を行い,さらにポリピロール感圧導電層との積層化構造を新たに試作することにより,1測定点におけるせん断応力測定のためのセンサ基本構造の実現に成功した。 2.せん断力負荷試験に基づいた特性評価 試作したセンサ基本構造に対し,せん断応力負荷試験を実現するため,ロードセルとリニアアクチュエータを用いた試験装置を製作した。装置には,せん断力を制御するだけでなく垂直力も負荷できる機構を備えた。同試験装置を用いて,センサ基本構造のせん断応力-電気抵抗特性(感度)の評価を行った。垂直応力の大小によらず作用させたせん断応力に対応する出力を再現性よく得ることができた。また,垂直応力すなわち接触圧力とせん断応力を独立に負荷除荷する実験を行い,1つのセンサ基本構造によって,接触圧力とせん断応力各々の変化を同時に測定可能であることを示した。これらによりセンサ基本構造の有用性を確認した。
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