2011 Fiscal Year Annual Research Report
軽費老人ホーム(B型)入居者の介護予防に合致した食の自立支援
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21650189
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Research Institution | Mukogawa Women's University |
Principal Investigator |
爲房 恭子 武庫川女子大学, 生活環境学部・食物栄養学科, 教授 (00388802)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前田 美也子 武庫川女子大学, 文学部・心理・社会福祉学科, 准教授 (50309027)
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Keywords | 独居 / QOL / 食の自立 / 世代間交流 / 健康維持 |
Research Abstract |
【目的・方法】軽費老人ホーム(B型)居住者を対象に日常生活の活動時間の違いが体組成および食事内容に与える影響について検討した。対象は同ホーム居住者17名である。体組成(lnBody430)、加速度計付歩数計(スズケン・ライフコーダーPLUS)により7日間の身体活動量を測定した。食事摂取量は、面接による食事摂取頻度法で行った。身体活動調査の結果により対象者を活動強度が中等度以上の活動時間が30分以上と30分未満の2群に分け、体組成、身体活動状況、食事摂取内容を比較した。また、昨年度測定の体組成の変化についても比較検討をした。 【結果・考察】低活動群8名(83.3±3.8歳)は、高活動群9名(75.9±2.0歳)に比較し、運動量(エネルギー量)と歩数が低く(p<0.05)、むくみ(p<0.05)が示された。昨年度の体組成測定結果との比較では、低活動群は、体重・体脂肪量の減少傾向(低活動群:昨年比86.2±3.4%、高活動群:昨年比108.3±8.2%)を示し、その傾向は、胴体部分の脂肪量(低活動群:昨年比81.5±4.3%、高活動群:昨年比151.1±52.0%)が最も顕著であった。高活動群で体重は不変であり、体脂肪量は増加した。食事摂取エネルギー量は変化はないが、やや糖質量が多い傾向がみられた。 低活動群は日常生活で活動の強度が低く、運動量も少ないことが、むくみにつながったと考えられる。活動量の低下は、筋肉の減少につながると考えられるが、今回の調査期間では、筋肉の減少は示されず、体脂肪の減少に伴う体重減少が示された。低活動群は、運動量が少ないにも関わらず、総消費エネルギーに見合うエネルギーを摂取できていないため体重減少が示された可能性が示唆される。 今回の結果を基に本施設居住者に対して、運動と栄養(食事)の両面からアプローチし、施設居住の条件である食の自立・生活の自立が維持できる支援を行いたい。
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Research Products
(6 results)