2009 Fiscal Year Annual Research Report
食用植物水翁やTRAM等の抗糖尿病機構の解明と活性成分の分離精製
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21650196
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Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
大塚 譲 Ochanomizu University, 大学院・人間文化創成科学研究科, 教授 (20135833)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上田 悦子 鳥取大学, 医学部, 講師 (40335526)
山口 敬子 日本女子大学, 家政学部, 助手 (00440074)
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Keywords | 水翁 / Voi / Cleistocalyx Operculatus / β細胞 / 再生 |
Research Abstract |
糖尿病はその予備軍も入れると1000万人にもなる国民病であるが、食事制限と運動及びいくつかの薬を組み合わせた治療が行われる。抗糖尿病食品としてグアバの葉は糖の吸収を抑えることから特定保健用食品として用いられている。しかしながら壊れた膵臓ラングルハンス島β細胞を再生し、インシュリンの生産を元に戻すものは見つかっていない。ストレプトゾトシン(Stz)によって破壊されたβ細胞を食用の水翁が再生し、インシュリンの生産を回復した。さらにPdx1の転写が水翁の投与で約2倍に上昇した。そこでβ細胞再生実験系等を作成し、水翁中のβ細胞再生成分やPdx1転写活性化成分を分離精製する。またTramについても調べることを目的とした。このVoiと呼ばれるフトモモ科の植物の花の芽の抗糖尿病作用を明らかにするために、Stz糖尿病マウスにVoiを食べさせて、膵臓β細胞のインシュリン分泌を免疫染色で観察したところ、Stzで破壊されたβ細胞が、Voi投与群ではインシュリンの生産がおこなわれていたことから、Voiにはβ細胞保護作用がβ細胞再生作用があることなどが認められた。このVoi抽出液の効果を投与したマウスの肝臓などの遺伝子発現をマイクロアレイで分析したところ膵臓β細胞再生にかかわる遺伝子の発現などが上昇していた。そこでβ細胞由来の培養細胞を用いてインシュリン分泌のメカニズムを調べた。β細胞由来MiapaC2細胞にGLP-1,セレン、ニコチンアミドなどのβ細胞分化を起こす成分を添加して、インシュリン発現への効果を調べたが、これらの物質による顕著な発現は10日間の培養時間では認められなかった。そこで、Ztz糖尿病マウスのモデル細胞として、MiaPac2細胞を培養後、β細胞様に分化させ、STZを添加して、細胞増殖への影響を調べた。その結果、抗酸化剤であるNACでは保護されなかった。またVoiを添加することにより、若干細胞増殖の増加がみられたが、Stzによる細胞損傷にはあまり効果が認められなかった。そこでVoiの抗酸化成分を分離、精製を試みた。
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Research Products
(4 results)
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[Journal Article] Association with lifestyle factor, polymorphisms in Adiponectin, Perilipin and Hormone Sensitive Lipase, and clinical markers in Japanese male2010
Author(s)
Yasuko Sone, Keiko Yamaguchi, Aya Fujiwara, Toshimi Kido, Kazuo Kawahara, Asako Ishiwaki, Kazuo Kondo, Yutaka Morita, Noriko Tominaga, Yuzuru Otsuka
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Journal Title
Journal of Nutrition Science Vitaminology 56
Pages: 123-131
Peer Reviewed
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