2009 Fiscal Year Annual Research Report
機能性食品、ブロッコリースプラウトによる動脈硬化予防の為の臨床介入研究
Project/Area Number |
21650199
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
谷中 昭典 Tokyo University of Science, 薬学部・薬学科, 教授 (80272201)
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Keywords | 食品 / 循環器・高血圧 / トランスレーショナルリサーチ / 薬理学 / 臨床 |
Research Abstract |
1.ブロッコリースプラウト(BS)の摂食が、高脂肪食摂取後の酸化ストレスを軽減させるか否かを検討するために、健常成人男子(非喫煙者)10例を対象に、BS 50g(スルフォラファン128mg含有)の前投与が、高脂肪食(脂肪58.3gを含むファーストフード)摂食後の血中酸化ストレスマーカーに及ぼす影響を経時的に食後8時間にわたり検討した。その結果、BSの前投与により、抗酸化酵素(HO-1)の発現が有意に上昇し、高脂肪食後の血中酸化ストレスマーカー(T-BARS)の増加は有意に抑制された。以上より、ヒトにおいてBS50gの前投与は、高脂肪食負荷による動脈血管内皮の酸化ストレスを軽減させる可能性が示唆された。 2.前項の検討結果に基づき、BSの定期的摂取が、脂質異常症患者において動脈硬化の進行を抑制するか否かを検討する介入試験を開始した。そのプロトコールは、動脈硬化の高危険度群である高LDL血症(血中LDL値>140mg/dl、かつLDL/HDL<2.0)の患者20名を対象に、BS50g/dayを1日おきに2ヶ月間摂食させ、動脈硬化の指標である血中脂質濃度(総コレステロール、LDL,HDL、中性脂肪)、血管内皮の炎症を反映する高感度CRP、酸化ストレスマーカーであるT-BARSを測定する介入試験である。以上の試験は、H22年4月1日現在進行中であるが、H22年度前半には全ての試験が終了し、年度の後半には結果の解析に入る予定である。 なお、上記2つの試験では、プラセーボとしてスルフォラファンを全く含有しないアルファルファスプラウトを用いて二重盲検法によるクロスオーバー法を用いて施行している。
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Research Products
(2 results)