2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21650205
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Research Institution | Tokyo Gakugei University |
Principal Investigator |
土橋 一仁 東京学芸大学, 教育学部, 准教授 (20237176)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松本 伸示 兵庫教育大学, 学校教育研究科, 教授 (70165893)
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Keywords | 科学教育 / 気象学 / 地球温暖化ガス排出削減 / 環境変動 / 地球観測 |
Research Abstract |
二酸化炭素等による温室効果を実験室で検出するためには、以下の(1)~(3)の大問題を解決することが不可欠である。本研究では、研究期間内に(2)及び(3)の問題を解決することができたが、(1)については、平成23年4月現在もなお試行錯誤を繰り返している。(1)の問題を解決した後、改めて本課題に挑戦することを計画する。 (1)地球大気のモデル化:地球大気をモデル化する際、二酸化炭素等の温室効果ガスは容易に入手できるが、それを封入しておく適当な容器が身近にはない。この容器は、可視光も赤外線もほぼ完全に透過させる素材で作られていなければならない。身近で安価な素材としてポリエチレンが有効であることが分かったが、より完全な素材として、実験段階では岩塩を導入することにした。しかし、真空容器内に脆弱な岩塩を窓材とした1気圧の箱(二酸化炭素または窒素を密封し、かつ両気体を自由に交換できるようにする)を実現するのは困難で、実験期間内に空気漏れを止めることができなかった。この箱については、平成23年4月現在も、改良を試みている。 (2)「冷たい宇宙」のモデル化:実験室の壁や天井からは、たえず10ミクロン程度の赤外線が放射されており、これが温室効果の検出を困難にしている。この問題については、-30℃まで冷却できるフリーザーを導入し実験器全体を冷却することで、解決することができた。 (3)安定した太陽のモデル化:太陽放射の代わりとなる安定(出力変動1%程度)かつ高出力(100W程度)の光源が必要である。この問題は、最新の大型高出力直流安定化電源とハロゲンランプを導入することで、ほぼ解決することができた。
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Research Products
(5 results)