2010 Fiscal Year Annual Research Report
多糖類ゲルを化学反応リアクタとして活用した新規化学実験教材の開発
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21650215
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Research Institution | Tsukuba Gakuin University |
Principal Investigator |
高藤 清美 筑波学院大学, 経営情報学部, 教授 (00279556)
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Keywords | 科学教育 / 化学実験教材 / 化学反応リアクタ / 分析デバイス / 多糖類ゲル / 結晶成長 / 化学電池 / バイオ光化学電池 |
Research Abstract |
本研究では、水を多量に含む多糖類ゲルの液相の特性に着目し、ゲル中の液相が形成するドメインを化学リアクタとして利用した新規化学実験教材を開発することを目的とする。 平成22年度は、前年度から引き続き、多糖類ゲル中の結晶成長反応の研究に取り組み、より定量的な検討をおこなった。さらに、化学分野および環境分野の教材の開発を目的として、バイオ光化学電池に着目し、化学実験教材の開発研究に取り組んだ。 多糖類ゲル中での結晶成長反応の研究では、ミョウバンと酒石酸ナトリウムを用いた。多糖類ゲル中での生成した結晶の大きさを均一溶液系と比較した。ミョウバンでは、均一溶液中では4mm程度の結晶が生成したのに対して、多糖類ゲル中では15mm程度まで成長した。酒石酸ナトリウムでは、均一溶液中では最長10mm程度の結晶が得られたのに対し、多糖類ゲル中では20mmを超える結晶が得られた。この原因としては、多糖類ゲル中の拡散速度の測定結果より、多糖類ゲル中での溶液の対流の抑制が大きく寄与していることが示唆された。 バイオ光化学電池はバイオマスと光を組み合わせることで、これらの持つエネルギーを電気エネルギーとして取り出すことのできる新しいタイプの光化学電池である。使用できるバイオマスは多岐に渡り、雑排水のような状態のものからでも電気エネルギーを取り出すことができる。バイオ光化学電池を教材として用いることで、自然環境および社会環境中に賦在する資源について、またそれらからのエネルギーの獲得方法等について、幅広く学習することが可能と考えられる。バイオ光電池は、エネルギー源として使用するバイオマスは、溶液または水との懸濁液状である必要があり、教室や実験室で教材として取り扱うことが面倒である。バイオマスを多糖類ゲル等により固体状にすることで取り扱いが容易になると考え検討をおこなった。
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Research Products
(4 results)