2009 Fiscal Year Annual Research Report
モバイル複合現実環境でのロボットを用いたストーリテリング手法による英語学習支援
Project/Area Number |
21650219
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
杉本 雅則 The University of Tokyo, 大学院・工学系研究科, 准教授 (90280560)
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Keywords | 学習支援 / モバイル / 複合現実環境 / ロボット / ストーリテリング |
Research Abstract |
本研究は、小型で軽量なプロジェクタとロボットを使うことで、生徒が創造的な英語のストーリを作成するのを支援するシステムを構築し、その評価を行うのが目的である。生徒たちは、あたかも映画監督、演出、脚本などを担当している感覚で、自らの作品を製作する。実世界のロボットをプロジェクタで映像的に強化することで、モバイル複合現実環境での没入感の高い協調学習支援環境を実現できることが、提案システムの特徴の一つとなる。 昨年までは、複数の小学校と協力しながら、高学年の小学生を対象としたストーリテリング支援システムとして展開してきた。一方、本研究では英語学習を目的とするため、対象とする学習者には中学生も含まれる。そこで、昨年までに構築を進めてきたシステムを全面的に見直し、幅広い学習者に対応可能な機器構成になるよう改良を進めた。具体的には、急速に小型化、高性能化が進んでいるレーザ型携帯プロジェクタの利用についての検討、より多様な操作や表現を可能にするためのロボットの性能向上(電子基板の改良による操作性向上や新たなセンサ実装による多機能化)、複合現実として提示されるシーン映像の検討と改良(静止画から動画へ)などが挙げられる。また、現在進行中の作業であるが、中学生の英語教材についての検討を進めている。それにより、どのようなストーリをどのような手順で作成するのが最も生徒の学習への動機づけを高め、学習効果を高めるかについての仮説を立てて、システム構築及び評価を実施することができる。この作業は、実験協力校の支援も受けつつ、来年度も行う予定である。
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