2011 Fiscal Year Annual Research Report
野球成績評価理論に着想を得た知識創造プロセスにおけるメンバー貢献度評価手法の研究
Project/Area Number |
21650228
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Research Institution | Aichi Prefectural University |
Principal Investigator |
奥田 隆史 愛知県立大学, 情報科学部, 教授 (20204125)
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Keywords | 知識創造プロセス評価 / SECIモデル / 貢献度評価 / 野球選手評価数理理論セイバーメトリクス / マルチエージェントモデル / 学習環境 |
Research Abstract |
ICT(情報技術)を様々な場面で活用する知識創造社会といわれる昨今は,企業で働くためのICTに関する知識や技術を大学ですでに学んでおくニーズが拡がってきている.とりわけ,情報産業の分野はスキルの標準化が進んでおり,採用企業はスキルや技術力の有無を基準として人材を評価し採用している.しかしながら,能力を発揮しないまま,数か月で退職,転職を繰り返す人材も多い.早期退職の原因として,人材評価をスキルや技術力に偏って判断しがちであることが指摘されているが,具体的な評価方法は存在しない.そのため,知識創造社会でのプロジェクト「メンバー」や「構成員」の貢献度の評価方法を開発することが急務である.特に知識創造社会では,構成員が情報・メディア機器を組織貢献のためにどう活用するかという視点が求められている.また,評価方法には正確性とともに,評価する側が簡単に利用できることが求められている. 本研究は,このような問題を解決するために,「野球の攻撃」と「知識創造プロセス」のアナロジーに着目し,野球選手評価数理理論セイバーメトリクスの着想を,組織における知識変換モデルSECIモデルへ適用し,構成員の貢献度を定量的に評価することができる新しい評価指標・方法を明らかにする.そこで,2011年度は組織構成員の活動を表現するための基礎研究として,ソーシャルキャピタル(紐帯,人脈),消費者価値観分析モデル(4Cs)をパラメータとして持つマルチエージェントモデルを構築し,知識創造過程を性能評価した.
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