2009 Fiscal Year Annual Research Report
野鳥の自動カウント・追跡システムの開発による環境情報自動取得方法の研究
Project/Area Number |
21651006
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
三田 長久 Kumamoto University, 大学院・自然科学研究科, 教授 (60284733)
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Keywords | 野鳥 / 種類識別 / 画像処理 / 音声処理 / ZigBee / GPS / 移動体 |
Research Abstract |
1、画像処理による野鳥の種類識別とカウント方法 動画像中から野鳥を抽出する方法については、エッジ検出とオプチカルフローを用いる方法を新たに考案した。これにより従来のブロックマッチングにおける処理時間を大幅に削減することができた。種類識別については日射量の変化にロバストな各画素の色をHS平面上に投影して特徴量を作成し、ニューラルネットワークにて識別する方法を開発した。80%程度の識別率が得られた。 2、音声情報処理による野鳥の種類識別方法 長時間の録音データから鳥の鳴き声を抽出する方法として、周波数領域のパワーを用いて抜き出す方法を新たに開発した。種類識別方法にはウェーブレット変換を用いて特徴量を計算する方法を新たに開発することにより、抜き出し精度と識別率のいずれも向上することができた。 3、移動経路追跡のためのGPSとZigBee無線モジュールを組み合わせたシステム開発 野生動物に装着してその位置を送信するGPSテレメトリ端末とZigBeeモジュールを用いた無線ネットワークでシステムのプロトタイプを完成した。4層基板を用いて実装密度を上げて小型化し回路のみでは57gとなった。ケースを含めても100g程度のものが実現できる見通しを得た。低消費電力化にも注力し、10g程度の電池で400日程度の寿命を有する端末を作成できる見通しを得た。無線ネットワークシステムとしての作動試験も完了した。今後は端末のさらなる軽量化を検討する。
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