2011 Fiscal Year Annual Research Report
野鳥の自動カウント・追跡システムの開発による環境情報自動取得方法の研究
Project/Area Number |
21651006
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
三田 長久 熊本大学, 大学院・自然科学研究科, 教授 (60284733)
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Keywords | 野鳥 / 種類識別 / 画像処理 / 音声処理 / ZigBee / GPS / 移動体 |
Research Abstract |
1.画像処理による野鳥の種類識別とカウント方法 動画像中から野鳥を抽出する方法については、フレーム間差分法および最少固有値に基づいた特徴点抽出による野鳥の検出方法を新たに考案した。抽出された特徴点をクラスタリングすることにより雑音を抑圧して野鳥の存在領域を特定できた。種類識別については各画素の色をHS平面上に投影してその中心部分を用いて特徴量を作成する方法の特徴を改良し、さらに累積尤度を用いて識別率を向上する手法を確立した。 2.音声情報処理による野鳥の種類識別方法 長時間の録音データから鳥の鳴き声を抽出する方法として、隠れマルコフモデル(HMM)を利用した方法をさらに改良した。HMMによる識別結果を後処理することにより、鳥の鳴き声としては考えられない短時間の識別結果を取り除くことができ、識別率を大幅に向上することができた。また、ニューラルネットワークを用いた識別方法も改良を進め、1フォルダー中に記録された複数の長時間録音ファイルを次々に自動的に処理することができるようにした。 3.移動経路追跡のためのGPSとZigBee無線モジュールを組み合わせたシステム開発 野生動物に装着してその位置を送信するGPSテレメトリ端末とZigBeeモジュールを用いた無線ネットワークにおいて、消費電力を削減するためにGPSの測位時間間隔を長くして、各GPSによる測位地点の間の移動経路を低消費電力の気圧センサによる気圧の測定により推定する方法を確立した。気圧の測定値からその地点の高度を算出してデジタルエレベイションモデルと比較することにより移動経路を求めることができるプログラムを完成した。
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