2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21651043
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
赤木 和夫 Kyoto University, 工学研究科, 教授 (20150964)
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Keywords | グラファイト / らせん構造 / 炭素化 / ヘリカルポリアセチレン / 形態制御 / 走査型電子顕微鏡 / 透過型電子顕微鏡 / ヨウ素ドーピング |
Research Abstract |
本研究では、炭素化前駆体であるポリマーの構造と形態制御を行い、ポリマーのヨウ素ドーピングと炭素化条件の最適化を行う。つぎに、炭素化物の構造解析と形態観察および物性評価を行い、形態保持炭素化のメカニズムを解明することを目的とする。実施した研究内容は以下の通りである。 (1) キラル液晶反応場でらせん状フィブリル形態を有するヘリカルポリアセチレン(H-PA)を合成した。次に、キラル液晶を流動配向により配向させ、巨視的に配向したH-PAを合成した。 (2) 合成したH-PAは、ヨウ素気体にさらすことでドーピングを行った。ドーピング濃度は、H-PAの導電率の変化をモニターし、また重量増加を計量することで評価した。 (3) ドープしたH-PAを不活性ガス下で炭素化した。加熱炉の処理温度に応じて、熱分析および熱重量分析を行った。800℃および2600℃での炭素化物を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察した。 (4) 2600℃での炭素化物について、X線回折(XRD)測定、および透過型電子顕微鏡(TEM)観察を行い、グラファイトの生成を確認した。特に、グラファイトの面間隔に対応する0.34nmのXRDピークやTEM像での周期的レイヤー構造の有無を確認した。 (5) 炭素化物およびグラファイトの電気伝導度を評価した。 (6) グラファイト化に伴って発生する気体分子の微量分析を行い、ヨウ素ドーピングによる炭素化過程での形態保持のメカニズムを明らかにした。
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Research Products
(43 results)