2009 Fiscal Year Annual Research Report
超常磁性酸化物ナノパーティクルを用いた反応の磁場制御
Project/Area Number |
21651055
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
秋田 健行 Kyushu University, 薬学研究院, 准助教 (50294963)
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Keywords | 反応の磁場制御 / SPION / ナノパーティクル |
Research Abstract |
超常磁性酸化物ナノパーティクルを用いた反応の磁場制御について検討するため、最初にcarrier SPIONのモデルとして機能性分子部位、SPIONの表面保護部と機能性分子部位を連結するリンカー部位の検討を行った。まず機能性分子部位としてフルオレセインのカルボン酸部位を還元したもの、リンカー部としてアミノブテニルエーテルを用いた化合物の合成を行ったが、最終ステップの還元反応が進行せず合成に成功しなかった。そこでフルオレセインにアミノブテニルエーテルを導入したものを合成し、Pd(0)触媒による切断反応を行った結果、ビニルエーテル部位が切断され、フルオレセインが放出されることがわかったが、放出されたフルオレセインのカルボン酸部位にパラジウムが配位し、蛍光、あるいはUV、NMRにより検出が困難であることがわかった。 このため、機能性分子部位をニトロフェノールに変更し、リンカー部に同様にアミノブテニルエーテルを用いたところ、Pd(0)触媒により切断反応が進行し、UV、NMRによりニトロフェノールの放出が検出できることがわかった。そこでこの化合物を表面保護部として用いられるポリアクリル酸にEDCを用いて導入し、同様に切断反応が進行することを確認した。 次にCatalyst SPIONのモデルとして触媒部位の検討を行った。Pd(0)触媒の配位しとしてビスジフェニルホスフィノプロパンに表面保護部に結合するアミノ基を導入した2種類の化合物の合成を行ったが、空気中での安定性が小さく表面保護部への導入が困難であることが予想された。 また、あわせてSPIONの表面保護部の合成およびSPIONの合成も行い、問題なく合成ができることが確認された。
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