2009 Fiscal Year Annual Research Report
イノベーティブ社会システム学における実施フェーズの理論の構築
Project/Area Number |
21651071
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
猪原 健弘 Tokyo Institute of Technology, 大学院・社会理工学研究科, 准教授 (80293075)
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Keywords | 意思決定 / 合意形成 / 紛争解決 / 価値判断 / 評価解釈 |
Research Abstract |
本研究課題「イノベーティブ社会システム学における実施フェーズの理論の構築」の目的は、社会ネットワーク理論と数理的意思決定理論に基づき、社会システムのイノベーションプロセスにおける実施フェーズを適切に把握・分析するための数理的理論を構築することである。 平成21年度は、社会ネットワーク理論と数理的意思決定理論を融合し、社会システムのイノベーションプロセスにおける実施フェーズの構造を適切に把握することが可能な理論を構築することを目標とし、1)既存の研究成果についての情報収集、文献調査、内容理解、2)現実的意味と分析可能性をもつ数理モデルの探索、3)社会的コンフリクトの定義の数理的構築、4)安定・均衡状態の定義の数理的構築、をおこなった。 研究発表の件数は次の通り。a)国際学術雑誌論文を1編発表した。b)国際学術会議での発表を2回行った。c)海外の大学でのセミナー発表を1回行った。 研究発表の概要は次の通りである。a)では、上記実施フェーズの中の「紛争解決」における提携形成と態度を分析可能な数理モデルを用いて、環境問題に関連する戦略的意思決定を分析した。「態度」は社会ネットワーク理論にもとづいて、「紛争解決」の状況は数理的意思決定理論にもとづいて表現された。b)の国際学術会議での2回の発表では、実施フェーズの中の「紛争解決」における態度について、都市再開発問題への応用研究(上記、2)と3))と安定・均衡状態についての理論研究(上記、4))の成果を紹介した。c)のセミナー発表では、集団意思決定状況の安定状態(上記の4))としての合意と合意形成についての数理的定義と、その効率性、安定性、存在性についての数理的証明を紹介した。
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Research Products
(4 results)