2010 Fiscal Year Annual Research Report
大型タンク火災時のフレームサプレッションボール(浮子)の開発
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21651077
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Research Institution | Tokyo University of Science, Suwa |
Principal Investigator |
須川 修身 諏訪東京理科大学, システム工学部, 教授 (60162856)
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Keywords | 大型タンク / 火災 / 消火支援 / 浮子 / 大容量泡放射砲 / 粒子法 / 燃焼抑制 / Rosin-Rammler分布 |
Research Abstract |
本研究は、(1)消火支援用浮子に求められる性能調査及び材料選定、(2)泡消火剤の物性調査及びシミュレーションの作成の2つの目的により研究を進めた。 消火支援用浮子に求められる性能調査及び材料選定では、素材や大きさの異なる浮子を用いて燃焼実験を行った。燃焼実験は、φ1.0m火皿を用い、n-ヘプタン(1級)を燃料として行った。浮子には、ガラス製及びアルミで鏡面加工したガラス製、鉄製、陶器製の球体を用いた。浮子なし及び4種類の浮子を油面覆率76%で展開した時、ガラス球の燃焼抑制率は、約40%であったが、鏡面加工したガラス球は、各浮子の中で最も高い60%以上の燃焼抑制効果が得られた。また、各浮子素材の熱反射率を計測した結果、アルミは最も高い反射率0.9が得られ、ガラス及び鉄はそれぞれ0.4、0.7であった(負荷放射熱量を1とする)。浮子に鏡面加工することにより火炎からの放射熱を反射するため、燃料の温度上昇を抑制し、より高い燃焼抑制効果が得られた。 泡消火剤の物性調査及びシミュレーションの作成では、1500L/minの放水及び泡(粘性付与水成膜泡消火剤)放射実験を行った。放射角度は、30~45°とし放射軌跡及び落下する水もしくは泡消火剤の分散分布を計測した。シミュレーションには粒子法を基盤とし、水塊の分裂モデルにRosin-Rammler分布を用いた。その結果、放水及び泡放射実験結果と水の分散分布、放射軌跡(最大射程、最大斜高)は、10%以内の誤差で再現することができた。
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Research Products
(6 results)