2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21651081
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
上田 博 Nagoya University, 地球水循環研究センター, 教授 (80184935)
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Keywords | 自然災害 |
Research Abstract |
名古屋大学地球水循環研究センター屋上(4月~12月)及び国土交通省中部地方整備局安城出張所に設置したマルチパラメータレーダー(8月~12月)を用いて積乱雲の構造及び積乱雲周辺の気流系に関する観測を行った.高密度観測を含む積乱雲のマルチパラメータレーダ観測データをハードディスクに収録し解析ケースの選択を行った.当初夏期の雷雲を観測対象としたが,積乱雲の発表状況から,夏期に加えて秋期も観測を継続し比較データの取得をはかった.積乱雲の内部構造の理解のために,名古屋大学地球水循環研究センターのマルチパラメータレーダデータ及び情報通信機構沖縄亜熱帯計測技術センターのマルチパラメータレーダの取得済みデータを用いて降水粒子の判別法及び解析法を改良した.その成果を国内会議や国際会議で発表し,論文として発表した.名古屋大学地球水循環研究センターのX-バンドマルチパラメータレーダを用いた粒子判別法を改良して,下降流発生の引き金となる霰粒子の判別精度をあげることができるようにした.積乱雲の発達段階と突風の発生のタイミングとの関係を明らかにするためにマルチパラメータレーダの三次元スキャン観測に加えて鉛直断面観測を行うとともに,地上設置のディスドロメータによる雨滴粒径分布観測を行った.また,グランドクラッターによる偏波バラメータへの影響を調べた.これらの観測結果にもとづき平成22年度に行うマルチパラメータレーダの観測モードの検討を行った.
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Research Products
(5 results)