2011 Fiscal Year Annual Research Report
東アジアのカント哲学及び平和論の現代的意義の国際的共同研究
Project/Area Number |
21652003
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Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
牧野 英二 法政大学, 文学部, 教授 (70165679)
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Keywords | 東アジア / カントの平和論 / カントの国際的共同研究 / 批判哲学のアジアでの受容史 |
Research Abstract |
1、平成23年度の研究目的は、平成21年度以降の研究課題の実現に向けて下記の点を実施することであった。 (1)第一に、日本、韓国、中国、台湾等におけるイマヌエル・カントの平和論を中心にしたカント哲学研究の現状及び現代的意義を解明する。 (2)第二に、カント研究の現代的解釈を基軸に据えた東アジアにおける平和思想の国際的ネットワークの構築に努める。 (3)第三に、従来の「東アジア共同体」構想とは異なる平和思想による哲学釣基盤を探究する。 2、上記の研究実施計画について、当該年度では計画通りに実施してきた。 (1)第一に、韓国、中国、台湾等におけるカント及び平和論研究の基礎資料の収集に力点を置いて努めた。 (2)第二に、さらに関連重要文献の収集を継続し、その翻訳・紹介・研究・整理を実施してきた。 (3)第三に、本研究計画を効率的に遂行するために、韓国、中国、台湾等におけるカント及び平和論の研究者との共同研究を進め、彼らの協力を得て、本研究課題にかんする国際的共同研究の場を構築することに努めた。 3、本研究は、当初の研究計画に沿って、当初の予想以上の研究成果を挙げ、研究の目的を実現することができた。 (1)しかし、昨年3月11日に起こった東日本大震災・福島第一原発事故の影響により、研究代表者の計画通りに日本内で国際共同研究成果の公表のための会議を開催することが困難になった。 (2)そこで、韓国において中国、台湾、韓国の研究者と共同研究会を実施し、当初の研究目的を遂行した。 (3)以上のような研究実施計画を遂行することによって、従来の関連の研究には見られない独創的で国際化の時代にふさわしい重要な本研究目的は滞りなく実現された。
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