2010 Fiscal Year Annual Research Report
3DCG所作データベースに基づく能の「型付」資料未記述部分の解明
Project/Area Number |
21652023
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Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
山中 玲子 法政大学, 能楽研究所, 教授 (60240058)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩月 正見 法政大学, デザイン工学部, 教授 (50213301)
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Keywords | 能 / 型付 / 所作 / 3DCG |
Research Abstract |
1 能の基本的な舞を網羅できる40橦類ほどの所作単元3Dモーションデータを能役者の舞から作成し、それらを解析して、一連の舞の中に組み込まれても必ず演じられるコア部分を抽出した。また、従来データの見直しも行い、所作単元のより正確なコアデータを作成した。これにより、合成可能な舞の種類が増加し、自然な舞の合成が可能になった。 2 市販の3Dアニメーションツール(MotionBuilder)を用い、1で作成した所作単元のコアデータを連続的に配置していくつかの舞の合成を行い、一連の舞全体の動作と比較を行った。これにより、能舞台上での演者の位置と向きのずれを補正するには、軸足を中心とした回転角度の調整や、重心の軌跡の修正が必要となることを見出した。 3 1で作成したコアデータを、型付資料に従って配置することにより、初心者でも簡単に舞を合成し、3DCGアニメーションとして確認できる舞の自動合成ビューアを委託業務により試作した。2で明らかとなった動作の補正機能をすべて実装しておらず、まだ十分にスムーズで自然な舞が合成できる段階ではないが、特別な知識を必要とせず、型付資料のみから舞の全体を様々な視点から確認できる有用なツールに仕上がっているので、近日中に、所作学研究会のWebサイトにて公開する予定である。 4 以上のような成果と進捗状況を、所作学研究会において、毎月1回程度報告し、成果の検証を行った。これらの成果は、近日中に、文系的な側面と理系的な側面の2つの観点から整理し、それぞれの分野に適した学会で発表する予定である。
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Research Products
(1 results)