2011 Fiscal Year Annual Research Report
3DCG所作データベースに基づく能の「型付」資料未記述部分の解明
Project/Area Number |
21652023
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Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
山中 玲子 法政大学, 能楽研究所, 教授 (60240058)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩月 正見 法政大学, デザイン工学部, 教授 (50213301)
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Keywords | 能 / 型付 / 所作 / 3DCG |
Research Abstract |
1 所作単元データベースの充実:VICONによる所作単元の撮影を続けた。前年度までの合成ツール試作の段階で明らかになった問題点を踏まえて撮影をし直したものも多い。舞台上での歩行動作の収録、比較のための舞全体の収録等もおこなった。撮影データのファイルには所作単元名に加え、腕が上がっているか下りているか、扇を閉じているか開いているか等の情報も付してリスト化した。 2 市販のアニメーション合成ソフトを利用して、型付の記載順に所作単元をつないで能の舞を合成しようとした場合、どのような問題が起き、それを解決するためにどのような補正が必要かを明らかにし、その成果を情報処理学会人文科学とコンピュータ研究会で発表するとともに(2011年7月)、論文として活字化した。 3 江戸時代初期の古型付を解読し、そこに記された所作単元を上記のルールに合わせて合成して、能<桜川>の古い仕舞を復元した。古型付の復元に舞の合成システムを利用する方法や、所作単元から舞を合成する際の問題解決の過程で明らかになった能の所作の特徴について、能楽学会世阿弥忌セミナーで発表するとともに(2011年8月)、論文として活字化した。 4 能舞台の上を大きく移動する所作についても、従来は「右へ廻る」「左へ廻る」「角へ行く」等の所作単元として考えられているが、それを歩行動作として捉え直し、舞の合成の際に利用できるか否か、検討を始めた(本研究課題終了後も別の研究課題として継続)。 5 以上の成果を公開するためのウェブサイトを作成し、順次、成果を発表している。
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Research Products
(5 results)