2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21652051
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Research Institution | Reitaku University |
Principal Investigator |
山川 和彦 麗澤大学, 外国語学部, 教授 (30364904)
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Keywords | 言語政策 / 言語マネジメント / 言語景 / プーケット / ニセコ |
Research Abstract |
研究最終年において、前の2年間の継続調査と補足調査を行った。 まずプーケット島に関して、前年に行ったホテルマネージャーが考えるスタッフの言語能力について、補完的なヒアリングを行った。ホテルスタッフ(タイ人)においては基本的には英語を中心言語としながらも、顧客動向により外国人スタッフを導入することもあることが明確化した。また、日本人需要が少ないにも関わらず日本人を雇用するホテルもあった。これは言語だけではなく勤務・接遇態度が評価されてのことであった。次に医療施設においては、多言語サポート体制が確立していることがヒアリングにより確認された。一般店舗スタッフは、接遇場面において必要な語学能力を、複言語的に有することがヒアリングで分かった。アンケート/インタビューにより日本人旅行者がプーケットの言語環境をどのように認識しているのか情報を得たが、旅行会社のツアーに参加する短期旅行者にとっては、多くの場合日本語だけの運用で旅行を完結していることが察せられる。これ以外には、小学校における外国語事情、プーケット島に在住するドイツ人コミュニティに関する情報を得ることができた。 次にニセコ地区に関しては、北海道後志総合振興局建設行政室およびニセコプロモーションボードにおいて、ひらふ地区の景観条例および看板設置に関する状況と地元住民を入れたワークショップ等についてヒアリングをした。英語表記の増加に対して、日本人にはわかりづらいという意見がある一方、景観との兼ね合いで看板に用いる言語的なバイアスをかける提言もあることが分かった。このほか、北海道警(安全センター)でのヒアリング(外国人対応と犯罪など)を行った。さらに今年度は、東日本大震災に伴う原発事故以後の動向について情報を得ることができた。
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Research Products
(3 results)