2010 Fiscal Year Annual Research Report
外国人児童の母国語教育を取り入れた受け入れプログラム研究
Project/Area Number |
21652055
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Research Institution | Daito Bunka University |
Principal Investigator |
C・S McMahIll 大東文化大学, 経営学部, 教授 (70285071)
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Keywords | 外国人児童受け入れるプログラム / 日系人子供母語教育 / 南米への帰国生現地調査 / 少数民族言語政策 / アメリカ2重イマージョン教育 / スペイン語・ポルトガグ語の保持教育 |
Research Abstract |
日本における外国人児童・生徒への適切な受け入れのためのプログラムを探るため、日本からペルーとアルゼンチンに帰国した日系人生徒を中心に現地調査を行った。日系人生徒と家族、教育関係者(教師・日系人学校長先生・教育長・大学教授・日本語教育の担当者)、日・ペルー亜文化協会幹部など100人以上に調査を行い、ビデオ・ICリコーダー・ノートなどの記録と資料の基、収集を行った。今回の調査での協力者の提案として、最低、週5時間公立学校内での日本語教室や国際教室の中で、母国語の読み書きやアイデンティティを保持するための教育を提供していただければありがたい、という意見が多かった。更に、南米など外国にルーツを持つ子どもたちの文化や言葉を、国際教育の一環として日本人の子供にも教えれば、皆が得するではないかという指摘も受けた。 更なるモデルを調べるため、アメリカの公立小学校の中で10~20年ぐらい前から行っている外国語イマージョン教育の現状を4つの都市(ワシントン州シアトル市、ベンリングハム市、タコマ市、オレゴン州ポートランド市)で調査した。その結果、4つの都市ではスペイン語、日本語の習得に熱心であり、英語と日本語を半々、またはスペイン語と英語を半々という教育を行っていると分かった。日本に多いブラジルやペルー児童の理想的な教育例として、特にオレゴン州ポートランド市の3つの公立学校において、スペイン語またはロシア語の母語者を半分、英語の母語者を半分という比率で入学させて、ダブルイマージョン(2重イマージョン)を実施している。アメリカで生まれた子とアメリカに移民した子の両方の子供の立場を考えた教育法で、将来アメリカを世界の舞台で指導できるバイリンガル人材を育てるという教育方針から生まれている。
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Research Products
(2 results)