2011 Fiscal Year Annual Research Report
大学英語教員の授業改善を促す授業診断シートと改善のための手引書作成のための研究
Project/Area Number |
21652059
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Research Institution | Kansai Gaidai College |
Principal Investigator |
村上 裕美 関西外国語大学短期大学部, 英米語学科, 准教授 (80300284)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
東郷 多津 京都ノートルダム女子大学, 人間科学部, 准教授 (40237045)
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Keywords | 大学英語教員 / 授業改善 / 授業観察シート / 授業改善のための手引書 |
Research Abstract |
本研究において、大学における英語の授業における授業観察シートおよび改善のための手引書の研究と開発を行った。現在、学生に実施したアンケートを踏まえ客観的視点に立った共通科目に使用できる授業観察シートBasic,Speaking授業用シート2010,Writing授業用シート2011,Listening授業用シート2O11,Reading授業用シート2011、および各シートの改善のための手引書が完成している。しかし、各大学においてFD研究が活発に行われつつある一方で、評価的に観察されることへの不安や批判的視点に立った観察が教員の授業参観の積極的な参加への機会を妨げていることがインタビュー調査から明らかになっており、この環境を改善しない限り、せっかく開発した授業観察シートや手引書が活用されないため、教員が個人レベルで授業を見つめる機会を提供し、授業観察を活発にする環境作りを提供する必要性を強く感じた。この様な状況下で、各授業別授業観察シートを改善、および開発を重ねる一方で、授業改善への抵抗感を減じ、教員が自身の授業を見つめ学生の声を正確に拾い、学生を観察する姿勢を定着させる必要を強く感じ教師用ポートフォリオの開発を行った。さらに教員が努力を重ねても学生が自律した学習者とならない限り教員の反省と苦労が実を結ばないことから、自律した学習者を育成する目的で英語学習者用ポートフォリオと初年次教育用ポートフォリオを開発した。この学生対象とするポートフォリオは教員の教育効果を高めることを目的としている。教師用ポートフォリオと学習者用ポートフォリオが同時に使用されることにより、相互作用となって教員の指導効果を高めることに還元することが立証されている。 教員が学生のポートフォリオから学び、気づく事柄が日々の教員の授業改善を促し、その姿勢が授業参観の対する心の壁を低くすることを可能としている。上記の成果は、全て挑戦的萌芽研究に採択していただけたからこそ生まれたものである。
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Research Products
(6 results)