2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21653014
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Research Institution | Kibi International University |
Principal Investigator |
MERVIO Mika Kibi International University, 国際環境経営学部, 教授 (00320440)
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Keywords | エコデミクス / グローバル・リスク / 鳥類 |
Research Abstract |
本研究では、エコデミクス(ecodemics)を主要概念として分析し、人間社会と鳥類のかかわりに焦点を当て、グローバル・リスクとしての人と鳥類の健康問題および双方の持続可能性の課題を明らかにすることを目的とする。エコデミクスには、人間と鳥類のいずれにとっても生命を脅かす重大な危険が潜在する。したがって、エコデミクスに関連するリスクを理解し、学際的なアプローチからこの研究課題に取り組むことには、エコデミクスに関するリスクを最小化するための対策を講じるに際し、社会、政治、経済、文化といった諸側面においてどのような障壁があるのかを把握する上で有用である。研究を実施するにあたり、日本と東アジアの近隣諸国におけるエコデミクスのリスクについての社会意識や人と鳥類の関係での現状を把握する。 平成21年度(初年度)は、まず、年間を通じて、日本・東アジアおよびEU諸国におけるエコデミクスに関連する研究資料を学際的・体系的に収集し精査・分析を行った。理論面では、自然保護思想と環境デザインの公共政策に精通している連携者・北尾邦伸・京都学園大学教授から、数回にわたり専門的知識の提供を得た。また、同氏を通じて、経済成長至上主義への内省をふまえた新たな社会のありかたを議論する「縮小社会研究会」の研究者たちとも研究交流を行い、22年度にはフィンランドの未来研究ユニット(トゥルク商科大学)と国際共同セミナーの開催を企画するに至っている。こうした理論研究と同時に、日本での「人間社会と鳥類の共存のありかた」についての現状を把握するため、国内の主要な野鳥・渡り鳥の生息地の一つである鹿児島県出水、およびコウノトリの再生に積極的に取り組んでいる豊岡においてフィールド調査を実施した。
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Research Products
(2 results)