2009 Fiscal Year Annual Research Report
ウェブ2.0時代のITツールが新製品開発に与える影響に関する国際比較研究
Project/Area Number |
21653032
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
川上 智子 Kansai University, 商学部, 教授 (10330169)
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Keywords | 新製品開発 / IT / 市場成果 / 国際比較 |
Research Abstract |
本研究期間の初年度である平成21年度には,申請者である川上が日本企業19社(メーカー、ベンダー、調査会社等)を訪問し,35名のマネジャー(IT部門、開発部門、マーケティング部門等)に対して新製品開発プロセスにおけるITツールの利用の現状に関するインタビュー調査を実施した。その成果は,事例研究論文として,International Product Development Association Conference 2010に採択され,2010年6月にスペイン(ムルシア)で報告の予定である。また関連領域に関する文献レビューも行い,日本語および英語で,先行研究を整理したレビュー論文を執筆した。当該論文は,日本情報経営学会誌に投稿した後,Product Development Management Association Research Forum 2010に,大幅に加筆修正のうえ投稿中である。 以上のように,平成21年度には,定性的な情報収集を行うとともに,その情報を分析した結果に基づく論文の執筆と成果報告を行ってきた。これらの探索的な研究を通じて,日本企業の新製品開発におけるITツールの利用状況の現状を理解しただけではなく,その導入を促進・阻害する要因に関して,欧米諸国とは異なる興味深い発見事項があった。執筆した論文では,それらの要因を,タスク要因・財務的要因・技術的要因・組織的要因といった複数の視点で検討し,概念的整理を行った。 今年度に実施した,こうした一連の定性的研究と考察によって得られた概念モデルと仮説を,大規模サンプルを対象とした質問票調査のデータで検証することが次年度以降の研究課題となる。
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Research Products
(4 results)