2009 Fiscal Year Annual Research Report
台湾市場における青森リンゴブランドの定着プロセスに関する研究
Project/Area Number |
21653033
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
V・L カーペンター Hirosaki University, 人文学部, 教授 (80142909)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
四宮 俊之 弘前大学, 人文学部, 教授 (80113801)
神田 健策 弘前大学, 農学生命科学部, 教授 (10113705)
黄 孝春 弘前大学, 人文学部, 教授 (10234684)
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Keywords | リンゴ輸出 / 台湾果実市場 / 商社 / リンゴ国際市場 |
Research Abstract |
本年度は1955年から2001年までの輸出規制期における台湾向けリンゴ輸出について研究した。 主な研究活動は地元リンゴ商人への聞き取り調査、台湾への現地調査およびを輸出側と輸入側の仲介役を果たしてきた神戸と東京の華僑商社への聞き取り調査を行い、青森産リンゴの輸出機構、消費者の購買目的、購入品種と販売方法について検討し、青森産リンゴのブランド形成プロセスを明らかにした。2010年2月18日に弘前大学りんご振興研究センター主催のリンゴトークにおいて研究成果を発表した。同研究会には農林水産省や県農林水産部、りんご研究所、地元りんご商人が参加し、大きな成果をあげることができた。 以上の研究活動を通じてこの時期の台湾向けりんご輸出に二つの特徴が確認できた。 1.青森ブランドは生産側の主体的意図というより、台湾側の輸入割当制度によって強制的に創出された側面が強いこと。 2.青森産りんごの輸出は地元りんご商人ではなく、神戸を中心とする華僑商社によって行われたこと。 この二つの研究結論は今後、日本農産物の輸出拡大にいろいろな示唆を与えるものである。
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